日本人講師のワンポイント【「いる」という時に使う“have”】

日本人講師のワンポイント【「いる」という時に使う“have”】

2021年11月18日 10時00分

日本人講師のワンポイントレッスンでは、外国人講師にはなかなか聞くことが難しい英文法や英語学習の質問について解説していきます。
解説を担当するのは産経オンライン英会話Plusでレッスンを提供中の日本人講師です!

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本日の質問

日常英会話(English Daily Conversation) General B1 Lesson44
学校の教師であるYukoがI had a girl wearing a mini skirt and high heels in class today.の訳が「今日の授業にはミニスカートにハイヒールを履いている女の子がいたわ」となっていましたが、There was a girl…という構文ではなくI had a girl… haveを使うのはなぜですか?

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解説

There is/are … は「ある場所に人・物がいる・ある」ことを言い表す時の構文で、通常「~(場所)に…(人・物)がある」と日本語で訳します。しかしこの構文は、風景や情景として人や物がそこに存在している、ということを描写する時に主に使われる表現であり、日本語で言う「いる・ある」というシチュエーション全てにあてはまるわけではありません。
例えば日本語では「私には弟がいます」と「いる」という言葉を使いますが、英語ではI have a younger brother.と、「所有」「持っている」という意味のhaveを使います。また、飛行機やレストランなどで「オレンジジュースはありますか?」と聞きたい時も、Do you have orange juice?と言いますね。
限られた範囲の場所や会社などの組織などにあるものを表す場合には、There is/areもhaveも両方使われます。しかし、その場所の特徴を言い表したいような場合、例えば「この街には面白い歴史があります」は、haveを使ってThis city has a very interesting history.としたほうが、there is「存在している」という表現よりもその場所に主体性を持たせたり、場所の個性にフォーカスしているようなニュアンスになります。
今回の例でYukoがI had a girl …という言い方で「こんな生徒がいたよ」という情報を伝えているのは、自分が教えているクラスにいる女の子を「自分の生徒」としてより身近に感じて話しているからと考えることができます。There was a girl …としても文法的には正解なのですが、「そういう女の子がいるのを見たよ」と少し客観的に話しているように聞こえるので、Yukoの状況としてはI had a girl…としたほうがより自然でしょう。

本日の講師

Tomoko先生

こんにちは!ともこです。カナダのバンクーバーに10年以上住んでいたことがある英語教師&医療通訳者で、旅行通訳やビジネス通訳などもおこなっています。実際の生活の中で話す「生きた英語」を身に着けていただけるよう、情熱を持ってお教えしています。
自らもまったくゼロの状態から英語を学んだ経験から、英語の習得がどれだけ大変か、しかし一方でどれほど楽しいかも、よくわかっています。英語学習のゴールにたどり着くお手伝いをぜひさせてください!
お会いできるのを楽しみにしています。