製造業に必要な英語力とは?現場で使える英語フレーズを紹介

製造業に必要な英語力とは?現場で使える英語フレーズを紹介

日本では海外マーケットに向けたビジネスの展開や、海外に工場を構えるなど、製造業(メーカー)のグローバル化が進行しています。

工場などの製造現場やオフィスにおいても、外国人の雇用は一般的になっており、製造業界では、社員同士や取引先担当者、顧客とのコミュニケーションを図る上で、世界共通言語の英語は必要不可欠ともいえるでしょう。

そこで今回は、製造業で求められる英語力について紹介します。

製造業に求められる英語力

製造業の企業が求めている英語力は、職種や部署によって異なります。

国内外のアメリカ人やカナダ人など、英語を母国語とするネイティブの得意先や取引先との商談や交渉ができる上級・中上級レベルを求められることもあれば、Eメールのやり取りや資料作成、電話で簡単な英語のコミュニケーションができる、などの中級・初級レベルの英語力が求められるケースもあります。

また、工場をはじめとする製造現場では、機械の説明や操作手順なども英語でできるようになれば、より円滑なコミュニケーションが取れるでしょう。

取引先や工場現場には、ベトナム・タイなどの東南アジア諸国や、ドイツ・フランスなどの英語を母国語としないヨーロッパ圏の人も多く、これらの人々とのコミュニケーションは、世界共通言語の英語が使われます。その場合、お互いが英語を母国語としないため、完璧さにこだわり過ぎる必要はありません。相手に理解してもらうためには、製造現場で使われる最低限の英語が身につけることが先決です。

いきなり専門性の高い内容で商談や交渉を英語でやり取りをするのは、難易度が高いですが、企画書やマニュアルなどの資料作成やEメールや電話での簡単なやり取り、製造現場での機械の扱い方の説明や指導を英語ですることができれば、貴重な存在として活躍でき、キャリアアップも期待できます。

活躍の場を広げられるよう、製造業界で良く使われる英単語やフレーズを学習してみませんか?

そもそも「工場」は英語で何と言う?

「工場」を英語にすると「factory」とイメージする方も多いかもしれませんが、それ以外にも工場を意味する英単語は複数あります。
まずは「工場」を意味する英単語について確認しておきましょう。

英単語 意味・ニュアンス
factory (機械を使用して物の大量製造を行う)工場
plant (自動車、化学物質、エネルギーを生産する大規模な)工場
workshop (物の製造や修理を目的とした小さな)工場
mill (木材・織物などの材料を加工する)工場
foundry (金属・鉄鋼などの材料を加工する)工場
works 「(工場名)works」などのように、工場の名前の一部として使われる

工場などの製造現場で使用される英語

ここでは、製造現場で使用される英語と英文Eメールの例を紹介します。

製造現場で使用される英語

日本語 英語
OEM Original Equipment Manufacturing (OEM)
オープン化 open architecture
基準生産計画 Master Production Schedule (MPS)
検収、細かな検査 inspection; verification
日常的な検査 testing
原料調達 (raw) material procurement
工程進捗管理 workflow management; shop floor control
梱包 packing
在庫 inventory
在庫管理 inventory control
過剰在庫 excessive inventory
出荷・配送・輸送 delivery; shipping
受注生産 Make-to-Order Manufacturing (MTO)
停止時間 downtime
品質の定量化 quality quantification
見込み生産 Make-to-Stock Manufacturing (MTS)
(品質・機能を損ねる)欠陥 defect
(ちょっとした品質の)欠陥 flaw
不良率 defect (or defective) rate
切断、裁断 cutting
設備・装置 installation; facility
(顧客からの)苦情 complaint
事故 incident

英文Eメールの例

英文Eメールの書き始め

■ 書き出しの呼びかけで使える英語の例文

「Dear Bob」(ボブさんへ)

「To Mr. Brown」(ブラウンさんへ)

英文のEメールの書き出しは、「Dear 〇〇」、「To Mr. 〇〇」といったように相手の名前を記載します。例でも挙げたようにファーストネームを書くか、「Mr.」や「Ms.」などの敬称をつけて、ファミリーネームを書きます。

相手の名前を書いた後は、1~2行程度で用件が分かるように英文を書くのが良いでしょう。

■ 用件を伝える時に使える英語の例文

「About the sales meeting time tomorrow」
(明日の営業会議の時間に関して)

「Regarding the sales meeting tomorrow」
(明日の営業会議の時間に関して)

何について伝えたいかを分かりやすく簡潔に記載しましょう。 カジュアルな英文で、「~に関して」と切り出す場合は「About」で十分です。例文に挙げたように「About the sales meeting time tomorrow」などを参考に、伝えたい内容を一言でまとめてください。

「About」より、フォーマルな形で「~に関して」と表現するなら「Regarding」と書きます。
よりフォーマルにしたい場合は「In regard to」や「With regard to」を使うと良いでしょう。

英文Eメールの依頼

■ 依頼に使える英語の例文

「Could you submit the report by next Friday?」
(来週の金曜日までに報告書を提出していただけますか?)
「Would you submit the report by next Friday?」
(来週の金曜日までに報告書を提出していただけますか?)

英語で依頼をする時は、「Please~」でも構いませんが「Please~」ですと、命令のように捉えられてしまう場合があります。
丁寧な依頼をする時は、「Could you~」「Would you~」の英語を使うのが良いでしょう。

英文Eメールで注文をキャンセル

■ 注文した内容のキャンセルをする時に使える英語の例文

「I would like to cancel the order for PO #1234 dated April 15th.」
(4月15日付の注文書ナンバー1234の注文をキャンセルしたいです。)

一度注文したものをキャンセルする際は、「いつ発注した」、「どの注文」をキャンセルするのか、明確かつ丁寧に伝えることが大切です。

また、「キャンセルしたい」を「I want to cancel」ではなく、「I would like to cancel」といったように丁寧な英語で伝えることがポイントです。

英文Eメールで返信を催促する

■ 催促をする時に使える英語の例文

「Please let us know your current status on the email sent to you on June 25th.」
(6月25日にお送りしたEメールの件で、現在の状況をお聞かせください。)

「We would be appreciated if you could let us know your current status on the e-mail sent to you on June 25th.」
(6月25日にお送りしたEメールの件で、現在のご状況をお聞かせいただけますと幸いです。)

相手にEメールを送っても、なかなか返信が来ない時の英文Eメールの例文です。メールが埋もれている場合がありますので、いつのEメールなのか、送信した日付も明記してください。メールの内容も簡潔に書いておくと、相手がメールを探しやすくなり、返信をもらいやすくもなるでしょう。

後者のほうがより丁寧な英語フレーズです。相手との関係に合わせて使い分けてみましょう。

英文Eメールの結び

■ Eメールの結びに使える例文

Best regards,:最もスタンダードに使われる結びの英語です。
Regards,:上記を簡略した英語です。
Sincerely,:「Best regards,」より柔らかくなります。
Thank you,:結びとしては、これでも十分です。
Thank you and best regards,:「感謝」と「よろしくお願いいたします」を一緒に記載したものです。
Thank you very much in advance.:何かを依頼したEメールの最後に前もって感謝の意を表結びの英語です。

日本語のEメールでは、最後に「よろしくお願いいたします。」などと結ぶのが一般的ですが、英語で「よろしくお願いいたします。」は状況によって様々な表現があります。上記ではEメールで良く使われる結びの英語をご紹介しました。 上記を参考に、相手との関係性やシチュエーションに合わせて使いましょう。

製造業や工場で使える産経オンライン英会話Plusのおすすめ教材

今回は製造業での英語に関してご紹介しました。製造業の取引先や工場現場には、外国人の方が少なくありません。場合によっては日本語でも話が通じることもあるかもしれませんが、世界共通語の英語のほうが馴染みのある言語と考える外国人労働者もいます。より正確なコミュニケーションを図るためにも、英語の勉強をしておきましょう。

これから製造業で働きたい方や、現在製造業でお勤めの方は、これを機に英語の勉強を始めてみませんか?

産経オンライン英会話Plusでは、製造業で使える英語を学ぶ際におすすめのプランをご用意しております。