[英語で観光案内]役立つ英語フレーズとおもてなしの心が伝わる表現
2025年01月15日 4時23分
この記事は、日々増える外国人観光客の方へ英語で案内する機会がある方に、日ごろ使える英語表現について、現役通訳案内士が使えるフレーズを紹介していきます。
記事執筆者
田口 倫子(たぐち のりこ)
全国通訳案内士(英語)
観光庁「地域の観光人材のインバウンド対応能力強化研修」1級講師
観光庁「世界水準のDMO形成促進事業」外部専門人材
元JAL国際線キャビンアテンダント
観光と英語の重要性
日本の観光業における英語の必要性
2024年1〜10月の訪日客数の累計はおよそ3,019万人。昨年同期は1,989万人だったため、およそ1.5倍も増えています。新型コロナウイルス禍前の19年同期の2,691万人と比べても多く、3,000万人の達成ペースは1964年の統計開始以来、過去最速と言われています。
日本政府は観光立国推進基本計画にて3つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」を示すとともに、旅行消費額・地方部宿泊数等に関する新たな政府目標を掲げています。これらの実現に向けて、市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいくこと、そして具体的には「2030年の訪日客数6,000万人、旅行消費額15兆円」の目標達成を目指すことも明言しています。すなわち今後、大都市圏のみならず、地方においてもますます外国人観光客を誘致していく方針です。
そして2024年現在、全世界の人口80億4500万人のうち、英語話者は15億3,100万人に達したと言われています。世界の約20%の人々が、母語、第二言語、または追加言語として英語を話し、仕事で使用しているのです。英語は以前にも増して「世界の共通語」としての存在感を高めていると言えるでしょう。訪日客を増やす施策を打ち出しているこの日本において、観光関連事業の経営者や従業員が英語を使いこなせるようになることは必要不可欠と言えるでしょう。
外国人観光客対応の現状と課題
観光庁は訪日外国人を対象に、旅行中に困ったこと及び、公共交通の利用の状況把握のためのアンケートを毎年実施しています。2023年度の『訪日外国人が旅行中に困ったこと』の調査結果(2023年11月~2024年2月の調査)のうち、ワースト5は以下の内容でした。
1位:ゴミ箱の少なさ(30.1%)
2位:困ったことはなかった(29.7%)
3位:施設等のスタッフとのコミュニケーション(22.5%)
4位:多言語表示の少なさ・分かりにくさ(13.4%)
5位:公共交通の利用(12.8%)
「困ったことはなかった」が3割近くなのは大変喜ばしいですが、3位から5位まではいずれも言語に関係する困りごとと考えられます。一企業や個人単位では解決が難しい場面も多いとは思いますが、昨今のインバウンド需要を鑑みた時、少なくとも「世界の共通語」である英語を用いてコミュニケーションを図ろうとする意欲や姿勢は非常に重要となってくるでしょう。
また、私たち受け入れ側が感じている課題としては、観光資源の地域間格差、季節変動、観光地の過密化と環境負荷、人手不足、災害リスクなど、多くの点が挙げられます。これらの課題に対して、広域観光ルートの開発、オフシーズンのイベント企画、観光客の分散施策、労働環境の改善、災害対策の強化など、具体的に対応していくことが求められています。
外国人観光客のニーズを見極めながら、現状の課題解決に向き合っていくことは持続可能な観光へとつながるでしょう。そして、関わるすべての人たちが協力し合い力を尽くす限り、観光は日本経済において今後さらに重要な役割を果たしていくに違いありません。
英語を使うことで得られるメリット(仕事・自己成長・文化交流)
多くの日本人にとって、英語を使う生活はまだ日常的ではないかもしれません。しかし、英語を学んで使いこなせるようになると、その先に豊かな可能性が広がっています。特に、仕事、自己成長、文化交流の3つの視点から見たとき、英語を使えるメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
1. 仕事でのチャンス拡大
英語は「ビジネスの共通言語」とも言われ、国際的な企業やプロジェクトでは必須のスキルとなっています。英語を使いこなせることで、外資系企業への就・転職や海外取引を担うポジションへの異動など、あなたのキャリアの選択肢が広がります。また、オンライン会議や国際会議でもスムーズにコミュニケーションを取れるため、リーダーシップを発揮する機会も増えるでしょう。英語力は、単にツール以上のものであり、自分自身の価値を高める投資とも言えるのです。
2. 自己成長の加速
英語を使えることで、世界中のあらゆる分野の新しい知識や情報に直接アクセスできる点も大きなメリットと言えるでしょう。英語の書籍、論文、オンライン講座は多岐にわたり、学びたい分野の最先端の情報に触れることができます。また、英語でのコミュニケーションは論理的思考やプレゼンテーション能力を鍛える場でもあります。言語を学ぶプロセスそのものが、忍耐力や適応力といったスキルを養い、自己成長を促してくれると言ってよいでしょう。
3. 文化交流の広がり
英語を話せることにより、さまざまな国の人々と交流する機会が増えるでしょう。旅行先で現地の人と直接会話を楽しむことや、異なる価値観を持つ友人を得ることで、自らの視野は大きく広がります。さらに、英語を通じて映画や音楽、文学を原語で楽しむことで、それぞれの文化をより深く理解できるようになるに違いありません。異文化交流は、自分の中の固定観念を打ち破り、他者を尊重する心を育てることのできる貴重な経験です。
英語を使うということは、世界とつながるパスポートを手にするようなものです。仕事での成功を収め、自己成長を遂げ、異文化を理解する力を高めるためにも、あなたも英語のスキルアップに挑戦してみませんか?
観光で使う英語:基本のフレーズ集
1.あいさつと基本のコミュニケーション
外国人観光客と良い関係を築くための第一歩は、親しみやすい挨拶と基本的なコミュニケーションです。
“Welcome to 〇〇〇!”「〇〇〇(場所)へようこそ」
“How can I help you?”「どのようなご用件ですか?」
“Is this your first time here?”「ここは初めてですか?」などは笑顔で自然に言えるようにしましょう。
また、以下のフレーズは応用範囲が広く、初対面の外国人観光客との会話をスムーズに進めるのに役立つ便利な表現です。
「相手に楽しい時間を過ごしてほしい」という気持ちを表現したいときに便利な表現です。観光や接客・接遇の場面でのコミュニケーションをさらに充実させることができるほか、日常会話でも幅広い場面で使われます。
Enjoy your meal! お食事をお楽しみください。
Enjoy shopping! 買い物をお楽しみください。
Enjoy the rest of your day! (お別れの際に一日の良い締めくくりを願って)残りの一日をお楽しみください。
Enjoy your stay! ご滞在をお楽しみください。
Enjoy your trip! ご旅行をお楽しみください。
日常で交わされるだけでなく、観光や接客・接遇のさまざまな場面で、感謝の気持ちを適切に伝えることができるシンプルで便利な表現です。
Thank you for visiting us! お越しいただきありがとうございます。
Thank you for choosing us! (ホテルやレストラン、ツアーなどで)私たちをお選びいただきありがとうございます。
Thank you for your time. (会話やサービス説明の後などに)お時間をいただきありがとうございました。
Thank you for your patience. (お待たせした場合や、手間をおかけしたときに)お待ちいただきありがとうございました。
Thank you for your understanding. (謝罪や事情説明の後に)ご理解いただきありがとうございます。
“Feel free”が持つ「遠慮なく」「お気軽に」という柔らかいニュアンスを活かしています。観光や接客・接遇の場面のみならず、日常の会話でも多用される表現です。
Feel free to ask me anything. 何でも気軽に聞いてください。
Feel free to ask for assistance. 手助けが必要でしたらお気軽にお声がけください。
Feel free to take a look around. (店内や施設内を)ご自由にご覧ください。
Feel free to help yourself. (ビュッフェや無料の物を勧めるときに)どうぞご自由にお取りください。
Feel free to contact us anytime. (問い合わせや連絡を促す場面で)いつでもお気軽にご連絡ください。
相手の都合による自由なコンタクトを促しつつ、喜んで対応する姿勢を示す便利な表現です。観光や接客・接遇の場面だけでなく、日常のコミュニケーションでも広く使え、親しみやすく柔らかいニュアンスを持ちます。
Let me know if you have any questions. 何か質問があればお知らせください。
Let me know if you need anything. 何か必要なこと(もの)があればお知らせください。
Let me know if you’re interested. (提案やお誘いをした後に)興味がありましたらお知らせください。
Let me know if it’s convenient for you. ご都合がよろしければお知らせください。
Let me know if you’d like more information. (観光案内や商品説明をした後で)もっと詳しい情報をお望みでしたら、お知らせください。
2.道案内に使う英語
Go straight and turn left at the second corner.
まっすぐ進んで、二つ目の角を左に曲がってください。
接客・接遇に適した言い回しで、口語的でありながらも礼儀を保った自然なフレーズには、以下のような表現があります。基本表現を身に着けたら、無理のない範囲で少しずつ応用表現も覚えて、場面に応じて柔軟に使い分けられるようになりましょう。
Please go straight ahead and turn left at the second corner.
まっすぐ進んで、二つ目の角を左に曲がってください。
(”Please” を加えることで、丁寧さを出しています。)
Walk straight and take a left at the second corner.
まっすぐ進んで、二つ目の角で左に曲がってください。
(”take a left” はカジュアルですが、接客・接遇の場面でもよく使われます。)
Keep going straight, then turn left at the second corner.
まっすぐ進んで、二つ目の角で左に曲がってください。
(”Keep going straight” は柔らかくナチュラルな表現です。)
Head straight and turn left at the second corner, please.
まっすぐ進んで、二つ目の角で左に曲がってください。
(”Head straight” は少しカジュアルで、親しみやすい表現です。)
Go ahead and make a left at the second corner.
まっすぐ進んで、二つ目の角を左に曲がってください。
(”Go ahead” はフレンドリーで使いやすい言い回しです。)
The station is about a 10-minute walk from here.
駅はここから徒歩10分ほどのところにあります。
以下のようにも表現できます。どれも日常的で自然な会話の中で使える一方、接客・接遇の場面にも適しています。 “just so you know” や “roughly” などの言葉を使うことで、少し丁寧さを加えつつ、親しみやすさも伝えることができます。
The station is about a 10-minute walk from here, just so you know.
駅はここから徒歩10分ほどのところにありますので、ご参考までに。
It’s approximately a 10-minute walk to the station from here.
ここから駅まではおおよそ徒歩10分です。
The station is roughly a 10-minute walk from where we are now.
今いる場所から駅まではだいたい徒歩10分くらいです。
You can reach the station in about 10 minutes on foot from here.
ここから駅までは徒歩10分くらいで着きますよ。
It takes roughly 10 minutes to walk to the station from here.
ここから駅までは歩いておよそ10分かかります。
You’ll see it on your right-hand side.
右手に見えてきます。
以下のフレーズも親しみやすさを感じさせつつも、丁寧さを保った言い回しです。”on your right” は簡潔で一般的なため日常会話でもよく使われます。
You’ll spot it on your right. 右手に見えると思いますよ。
(”spot it” はカジュアルで、親しみやすい言い回しです。)
It’ll be on your right. 右手にありますよ。
(シンプルでとてもカジュアルですが、十分に丁寧です。)
You’ll see it on your right as you go. 進んでいくと右手に見えてきますよ。
(”as you go” を加えることで、少しナチュラルでカジュアルな表現になります。)
It’s on your right, just ahead. それは右手に、すぐ前方にありますよ。
(”just ahead” は進んでいく場所を示すカジュアルな表現です。)
It’s on your right side, right over there. 右手にあります、あそこですよ。(”right over there” を加えることで、親しみやすさが増します。)
It’s next to the convenience store.
それはコンビニの隣にあります。
以下の表現も、カジュアルすぎず、接客・接遇においても自然で使いやすいフレーズです。場面に応じて ”right” や ”just” などでニュアンスを調整するのがポイントです。状況に応じて使い分けてみてください。
It’s right next to the convenience store. それはコンビニのすぐ隣にありますよ。
(”right next to” はカジュアルながらも接客・接遇の場面で使える丁寧さを持っています。)
You’ll find it beside the convenience store. それはコンビニの横に見つかりますよ。
(”beside” は親しみやすく自然な表現です。)
It’s located next to the convenience store. それはコンビニの隣にございます。
(”located” を使うと少しフォーマルなニュアンスを加えられます。)
It’s just by the convenience store. それはコンビニのすぐそばにありますよ。
(”just by” は柔らかく、カジュアルな響きを持つ表現です。)
If you look next to the convenience store, you’ll see it. コンビニの隣を見ていただければ、ありますよ。
(”If you look” を使うことで、案内に親しみやすさを加えています。)
Let me show you on the map app.
地図アプリでお見せしますね。
以下のフレーズも丁寧ながらも堅苦しすぎず、フレンドリーさを保った接客に適しています。”Allow me to” や “assist you” を加えると、特に丁寧な印象を与えられます。また、”bring it up” 、”pull it up” などはアプリや情報を表示する際のカジュアルな表現で、ネイティブスピーカーに人気のフレーズです。
Allow me to show you on the map app. 地図アプリでお見せいたしますね。
(”Allow me to” は丁寧な申し出を表す表現で、接客・接遇に適しています。)
Let me display the location on my map app for you.
地図アプリで場所を表示してご案内しますね。(”display” を使うことで、少しフォーマルな響きになります。)
I’ll bring up the map on my phone to guide you.
スマホで地図を表示してご案内しますね。(”to guide you” を加えることで、より親切な印象になります。)
I can show you the way using my map app.
地図アプリを使って道をご案内しますね。(”using my map app” は丁寧かつ柔らかい表現です。)
Let me assist you by showing it on the map.
地図でお見せしてお手伝いいたしますね。(”assist you” を使うことで、さらに接客・接遇の場面らしい印象を与えます。)
3.施設・サービス案内
The restroom is located on the second floor.
お手洗いは2階にあります。
どれも日常会話でも違和感なく使えると同時に、かしこまり過ぎない丁寧な接客・接遇の場面に適しています。
The restroom is on the second floor. お手洗いは2階にございます。
(シンプルで丁寧な表現です。)
You’ll find the restroom on the second floor. お手洗いは2階にございます/2階で見つけるでしょう。
(少し案内的なニュアンスがあり、丁寧です。)
The restroom can be found on the second floor. お手洗いは2階にございます/2階で見つけることができます。(”can be found” で、少しフォーマルかつ丁寧な印象を与えます。)
The restroom is available on the second floor. お手洗いは2階でご利用いただけます。
(”available” を使うことで、より接客・接遇的な表現になります。)
If you go to the second floor, you’ll find the restroom there. 2階に行かれたらお手洗いがございます。
(”you’ll find” を使いつつ、より親しみやすい丁寧な表現です。)
Our restaurant is open from 11 a.m. to 10 p.m.
当店(私たちのレストラン)は午前11時から午後10時まで営業しています。
他にも営業時間を自然に案内できる表現があります。礼儀正しくかつ親しみやすい接客対応に適しています。場面に応じて語彙やトーンを調整するとより効果的です。
We’re open from 11 a.m. to 10 p.m. every day. 私たちのお店は毎日午前11時から午後10時まで営業しています。(”We’re open” は自然で親しみやすく、接客・接遇に適した表現です。)
Our operating hours are 11 a.m. to 10 p.m. daily. 当店の営業時間は午前11時から午後10時までです。
(”operating hours” を使うことで、少し丁寧な印象になります。)
You can visit us anytime between 11 a.m. and 10 p.m. 午前11時から午後10時の間でいつでもお越しいただけます。(”You can visit us” を使うことで、お客様への歓迎の意図を強調しています。)
We’re open from 11 in the morning until 10 at night. 午前11時から夜10時まで営業しております。
(時間の言い方を少しカジュアルにしつつも、丁寧さを保っています。)
Feel free to drop by between 11 a.m. and 10 p.m. 午前11時から午後10時の間にお気軽にお立ち寄りください。(”Feel free to drop by” は丁寧かつフレンドリーな、接客・接遇に適した表現です。)
We offer free Wi-Fi for our guests.
(私たちの)お客様はWi-Fiを無料でご利用いただけます。
Wi-Fiの無料提供について、接客・接遇の場面らしい丁寧さや親しみやすさを感じさせながら伝えるフレーズです。状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
We provide free Wi-Fi for all our guests. 私たちのお客様にはWi-Fiを無料で提供しています。
(”provide” を使うことで、少し丁寧な印象を与えます。)
Free Wi-Fi is available for our guests. 当店ではお客様は無料Wi-Fiをご利用いただけます。
(”is available” を使うと少しフォーマルなニュアンスが加わります。)
You’re welcome to use our free Wi-Fi. 当店の無料Wi-Fiをご自由にお使いください。
(”You’re welcome to” は、フレンドリーかつ丁寧な表現です。)
Feel free to enjoy our complimentary Wi-Fi service. 無料のWi-Fiサービスをどうぞご自由にお楽しみください。(”complimentary” を使うと接客・接遇の場面らしい上品さが感じられます。)
We’re happy to offer free Wi-Fi for your convenience. ご利用いただきやすいように、無料Wi-Fiをご用意しております。(”We’re happy to offer” はお客様を歓迎する気持ちを込めた表現です。)
You could buy tickets at the front desk.
チケットはフロントデスクでお買い求めいただけます。
以下の表現も接客・接遇の場面で柔らかく伝えるのに適しており、丁寧さや親切さが感じられます。
You can purchase tickets at the front desk. チケットはフロントデスクでご購入いただけます。
(”purchase” を使うことで、少しフォーマルな印象を与えます。)
Tickets are available at the front desk. チケットはフロントデスクでお求めいただけます。
(”are available” はシンプルで自然、かつ接客・接遇向きの表現です。)
Please feel free to buy tickets at the front desk. チケットはフロントデスクでお気軽にお買い求めください。(”Please feel free to” を加えることで、丁寧さと親しみやすさが増します。)
You’re welcome to get tickets at the front desk. チケットはフロントデスクでお求めいただけますので、どうぞご利用ください。
(”You’re welcome to” はフレンドリーで接客・接遇に適した表現です。)
Tickets can be purchased at the front desk for your convenience. ご利用いただきやすいよう、チケットはフロントデスクでお買い求めいただけます。
(”for your convenience” を加えると、丁寧かつお客様を配慮したニュアンスが強まります。)
Please let us know if you need any assistance.
サポートが必要な場合はお知らせください。
以下のフレーズもお客様をリラックスさせつつ、サポートを提供する姿勢を伝えるのに適した丁寧な表現です。
Feel free to let us know if you need any help. 何かお困りの際はお気軽にお知らせください。
(”Feel free to” は親しみやすく、丁寧さを保ちながら柔らかく伝えられます。)
We’re here to help, so don’t hesitate to let us know if you need anything. お手伝いが必要でしたら、遠慮なくお知らせくださいね。(”don’t hesitate to” を使うことで、丁寧かつ温かみのある表現になります。)
If there’s anything you need, please don’t hesitate to ask. 何かご入り用の際は、遠慮なくお声がけください。(”anything you need” を使い、お客様への配慮を示しています。)
Just let us know if you need help with anything. 何かお手伝いが必要でしたら、お知らせくださいね。
(”Just let us know” はカジュアルながらも丁寧さが感じられる表現です。)
Please don’t hesitate to reach out if you need assistance with anything. 何かサポートが必要な場合は、どうぞ遠慮なくお知らせください。
(”reach out” を使うことで、親しみやすさの中にフォーマルさもあるニュアンスを出しています。)
場面別の英語フレーズ
・レストラン・飲食店で使う英語
Would you like to try our local specialties?
地元の特産品(名物料理)を試してみませんか?
以下の表現も特産品や名物料理を勧める際に自然で親しみやすく、接客・接遇に適したトーンを保っています。
Have you had a chance to try our local specialties? 当店の地元の名物料理をもうお試しいただきましたか?
(「お試しいただきましたか?」というニュアンスで、少し丁寧な印象を与えます。)
Would you like to give our local dishes a try? 地元の名物料理を試してみたいと思われますか?
(”give it a try” は親しみやすく柔らかい表現です。)
Why not try some of our local specialties? ぜひ、当店の地元の名物料理をお試しください。
(”Why not try” は控えめな提案に適したフレーズです。)
How about trying one of our local favorites? 地元の人気料理を試されてはいかがですか?
(”local favorites” を使うことで、料理の魅力を強調できます。)
You might enjoy our local specialties—would you like to try them? 地元の名物料理を気に入っていただけると思いますが、お試しになりますか?(”You might enjoy” を加えることで、提案がさらに親切で丁寧になります。)
Do you have any dietary restrictions?
食餌制限はありますか?
柔らかく丁寧にお客様のニーズを尋ねる際に適した表現です。配慮を示しつつ、押しつけがましくならないように工夫されています。
Are there any dietary restrictions we should be aware of? 何か食餌制限がございましたら、教えていただけますか?(”we should be aware of” を使うことで、配慮を示す表現になります。)
Do you have any specific dietary needs? 特別な食事のご要望はございますか?
(”specific dietary needs” は柔らかく丁寧な印象を与えます。)
Is there anything you can’t eat or prefer to avoid? 召し上がれないものや控えたいものはございますか?(”prefer to avoid” を使うことで、選択の幅を広げ、親しみやすさを加えています。)
Would you like us to accommodate any dietary preferences or restrictions? お食事のご希望や制限に配慮することをお求めでしょうか?
(”accommodate” により、丁寧さと柔軟さを感じさせます。)
Do you follow any specific dietary guidelines? 何か特別な食事のガイドラインに従っていらっしゃいますか?(”dietary guidelines” は、健康や宗教上の理由を含む幅広い制限に対応した表現です。)
Can I recommend today’s special?
本日のおすすめをご案内してもいいですか?
以下の表現も押しつけがましさを避けながら、丁寧でお客様に寄り添った姿勢を意識したフレーズです。
May I suggest today’s special for you? 本日のおすすめをご提案してもよろしいでしょうか?
(”May I suggest” は丁寧で控えめな表現です。)
Would you like to hear about today’s special? 本日のおすすめについてお聞きになりますか?
(”Would you like to hear about” はお客様の選択を尊重するニュアンスがあります。)
How about trying today’s special? 本日のおすすめを試してみませんか?
(”How about trying” は親しみやすく、軽い提案に適しています。)
Can I tell you a little about today’s special? 本日のおすすめについて少しご案内してもいいですか?
(”Can I tell you a little about” はカジュアルながら丁寧な印象を与えます。)
I’d love to recommend today’s special—would that be okay? 本日のおすすめをご案内させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?」(”I’d love to recommend” を使うことで、親しみやすさと丁寧さを両立させています。)
Would you like a drink to go with your meal?
お食事に合わせてお飲み物はいかがですか?
カジュアルさと丁寧さのバランスをとりつつ、自然な接客を目指したフレーズです。どれもお客様が快適に注文を検討できるように工夫されています。お店の雰囲気や価格帯などに合わせた表現を身に着けましょう。
Can I get you something to drink with your meal? お食事と一緒にお飲み物はいかがですか?
(”Can I get you” は親しみやすく柔らかい印象を与えます。)
Would you like to order a drink to enjoy with your meal? お食事と一緒にお飲み物をお召し上がりになりますか?(”to enjoy with your meal” を加えることで、より丁寧なニュアンスを加えています。)
How about a drink to go along with your meal? お食事に合わせてお飲み物はいかがですか?
(”How about” を使うことで、軽やかな提案を表現しています。)
May I recommend a drink to complement your meal? お食事に合うお飲み物をご提案してもよろしいでしょうか?(”May I recommend” は丁寧さと配慮を強調するフレーズです。)
Would you care for something to drink with your meal? お食事と一緒に何かお飲み物を召し上がりますか?(”Would you care for” は丁寧で控えめな提案に適しています。)
Please enjoy your meal!
どうぞお食事をお楽しみください」
以下は基本表現を応用させたフレーズです。丁寧さを保ちつつ、自然で温かみのある接客・接遇に適しています。お客様がリラックスしてお食事を楽しめるようなニュアンスを含んでいます。
I hope you enjoy your meal. お食事を楽しんでいただけると嬉しいです。
(”I hope” を加えることで、丁寧で温かみのある印象になります。)
Please take your time and enjoy your meal. どうぞごゆっくりお食事をお楽しみください。
(”take your time” を加えることで、リラックスしていただきたい気持ちが伝わります。)
Enjoy your meal, and let me know if you need anything. お食事をお楽しみください。何かございましたらお知らせくださいね。(”let me know” を添えることで、丁寧かつお客様への気遣いが伝わります。)
I hope everything tastes great—please enjoy. お口に合いますと幸いです。どうぞお楽しみください。
(”I hope everything tastes great” により、提供した料理への自信と、お客様への配慮を示しています。)
Enjoy your meal, and feel free to ask if you need anything else. お食事をお楽しみください。何かございましたらお気軽にお声がけください。(”feel free to ask” を加えることで、丁寧で親しみやすい印象になります。)
・ショッピングで使う英語
Is there anything specific you are looking for?
何かお探しのものはありますか?
自然に日常会話で用いられ、かつ接客・接遇の場面にも使える表現です。丁寧で押しつけがましさもありません。お客様のご要望を自然に引き出し、快適な応対を意識しています。
Is there something in particular you’re looking for? 何か特別にお探しのものはございますか?
(”in particular” を加えることで、自然で丁寧なニュアンスになります。)
Can I help you find something today? 何かお探しのものを見つけるお手伝いをしましょうか?
(”Can I help you” は丁寧で親しみやすい印象です。)
Are you looking for anything specific today? 本日、何か特別にお探しのものはありますか?
(”specific” を後ろに持ってくることで自然な響きになります。)
Is there anything I can assist you in finding? お探しのものがありましたらお手伝いさせていただきます。
(”I can assist you” を使う、少しフォーマルで丁寧な接客表現です。)
Do you have something particular in mind? 何か具体的にお考えのものがございますか?
(”in mind” を使うことで、柔らかく自然なニュアンスになります。)
This item has been one of our best sellers recently.
こちらの商品は最近、特に売れ筋となっております。
自然で日常的な言い回しながらも、お客様に丁寧でポジティブな印象を与える表現です。接客トークとして使いやすく、商品の魅力を上品に伝えることができます。
This item has been quite popular lately. こちらの商品は最近、とても人気なんですよ。
(”quite popular” とすることで柔らかいトーンに仕上がります。)
A lot of customers have been choosing this item recently. こちらの商品は最近、多くのお客様に選ばれています。(”choosing” を使うことで、お客様の支持を自然に強調します。)
This has been one of our most requested items. こちらは特にご要望の多い商品です。
(”most requested” を使うことで、自然かつ丁寧な印象になります。)
This is one of our top-selling items right now. こちらは今、特に売れ行きの良い商品です。
(”top-selling” により、売れ筋商品というニュアンスが強調されます。
This item has been catching a lot of attention lately. こちらの商品は最近、多くの注目を集めています。(”catching attention” にすることで、直接的すぎずセンスが良い表現になります。)
Would you like to see other colors or sizes?
他の色やサイズをご覧になりますか?
以下のフレーズも丁寧ながらもお客様が気軽に返事しやすい自然な表現です。接客シーンやお客様の様子に合わせて使い分けると効果的です。
Would you like to check out other colors or sizes? 他の色やサイズもご覧になりますか?
(”check out” を使うことで、自然でカジュアルながら丁寧な印象です。)
Is there a different size or color you’d like to see? 他のサイズや色で気になるものはございますか?
(お客様の希望を引き出す優しい言い回しです。)
I can bring this in another size or color if you’d like. ご希望でしたら、別のサイズや色もご用意できますよ。
(”I can bring” により、さらに親切さが伝わります。)
Are you interested in seeing any other sizes or colors? 他のサイズや色にもご興味がございますか?
(”interested” を使うことで、自然で丁寧なトーンになります。)
Would you prefer this in a different size or color? この商品の、別のサイズや色の方がよろしいでしょうか?(”prefer” を使うことで、より丁寧で上品な言い回しになります。)
The price includes tax.
価格には税金が含まれています。
自然かつ丁寧に、表示価格に税金が含まれていることを伝えるフレーズです。シチュエーションやお客様の反応に合わせて使い分けると、さらに自然に聞こえます。
The price already includes tax. こちらの価格にはすでに税金が含まれております。
(”already” を加えることで、明確かつ自然に伝わります。)
Tax is included in the price. 税金は価格に含まれていますよ。
(シンプルで分かりやすく、丁寧な印象を与えます。)
That price is inclusive of tax. その価格には税金も含まれております。
(”inclusive of” により、少しフォーマルに、上品に聞こえます。)
You don’t have to worry about tax—it’s already included. 税金の心配はいりませんよ、すでに含まれておりますので。(カジュアルながらもお客様に安心感を与える表現です。)
The total amount covers tax as well. 合計金額には税金も含まれています。
(”covers” を使うことで、自然で少し柔らかいトーンになります。)
Let me know if you need any help.
何かお手伝いが必要でしたらお知らせください。
自然なトーンでありながら、お客様への配慮や丁寧さを感じさせる接客・接遇向けの表現です。状況や相手に合わせて使い分けることで、より良い印象を与えられます。
Feel free to ask if you need any assistance. お手伝いが必要でしたら、どうぞ遠慮なくお声がけください。
(”feel free to” を使うことで、カジュアルさと親しみやすさが加わります。)
Just let me know if there’s anything I can help you with. お手伝いできることがありましたら、どうぞお知らせください。(”just let me know” で柔らかく、自然な印象になります。)
I’m here if you need any help with anything. 何かお手伝いが必要でしたら、いつでもお声がけくださいね。
(”I’m here” により、親しみやすく、お客様を安心させることができます。)
Please don’t hesitate to ask if you need any help. 何かございましたら、どうぞご遠慮なくお声がけください。(”don’t hesitate to” は丁寧で、接客・接遇にふさわしいフレーズです。)
Let me know if you’d like some assistance with that. もしお手伝いが必要でしたら、お知らせくださいね。
(”some assistance with that” で丁寧さを少し強調しつつ、柔らかさも出しています。)
・交通機関の案内
The next bus departs in 10 minutes.
次のバスは10分後に出発します。
自然で日常的な言い回しながらも、接客・接遇に適した丁寧な表現です。お客様に対して、親しみやすさと安心感を与えます。
The next bus will leave in 10 minutes. 次のバスは10分後に出発します。
(”will leave” を使うことで、明確で自然な表現になります。)
There’s a bus departing in 10 minutes. 10分後にバスが出発します。
(”There’s a bus departing” とすることで、少し軽やかで自然なニュアンスになります。)
The next bus is leaving in about 10 minutes. 次のバスはおおよそ10分後に出発します。
(”about” を加えることで、少し余裕を感じさせる表現になります。)
The next bus departs in roughly 10 minutes. 次のバスはだいたい10分後に出発します。
(”roughly” を使うことで、柔らかさを多少加えています。)
You can catch the next bus in 10 minutes. 次のバスは10分後に出発しますので、どうぞご利用ください。
(”You can catch” とすることで、案内としても自然で親しみやすくなります。)
You can buy a ticket at the vending machine over there.
あちらの券売機でチケットを購入できます。
親しみやすさと丁寧さを兼ね備え、接客・接遇の場面で自然に使える表現です。お客様に安心感を与えながらも、必要な情報を伝えることができます。
You can purchase a ticket from the vending machine over there. あちらの券売機でチケットを購入できます。(”purchase” を使うことで、ややフォーマルで丁寧な印象になります。)
The vending machine over there sells tickets. あちらの券売機でチケットを販売しています。
(”sells” を使うことで、簡潔で分かりやすくなります。)
Tickets are available at the vending machine over there. あちらの券売機でチケットを購入できます。
(”available” を使うことで、少し柔らかくて自然な表現になります。)
You can get your ticket from the vending machine just over there. すぐあそこにある券売機でチケットをお求めいただけます。(”just over there” により、親しみやすくカジュアルになります。)
If you’d like, you can buy a ticket at the vending machine over there. ご希望でしたら、あちらの券売機でチケットを購入できます。
(”If you’d like” を加えることで、より丁寧で配慮を感じられる表現になります。)
This train goes directly to the airport.
この電車は空港まで直行します。
以下のフレーズでも丁寧かつ自然に電車の行き先を伝えることができます。親しみやすさを保ちながら、重要な情報を確実に伝えることができます。
This train will take you straight to the airport. この電車で直接空港まで行けます。
(”will take you” を使うことで、親しみやすく、少し柔らかい表現になります。)
This train goes all the way to the airport. この電車は空港まで行きます。
(”all the way” を使うことで、自然な言い回しになり、行き先を強調できます。)
You can take this train to the airport without any transfers. この電車は乗り換えなしで空港に行けます。(”without any transfers” を加えることで、乗り換え不要であることを強調しています。)
This train goes directly to the airport, no stops in between. この電車は空港まで直行し、途中停車駅はありません。(”no stops in between” を加えて、直行であることをさらに強調しています。)
If you’re headed to the airport, this train is the best option—it goes straight there. 空港に向かうならこの電車が最適です。直行します。」(”If you’re headed to” を加えることで、少しカジュアルで親しみやすい表現にしています。)
Please take the escalator down to the platform.
エスカレーターでホームに降りてください。
以下の表現も接客・接遇の場面を意識した、自然で親しみやすい言い回しです。
Please use the escalator to go down to the platform. エスカレーターでホームに降りてください。
(丁寧でありながらも過度に堅苦しくなく、よく使われる表現です。)
You can take the escalator down to get to the platform. エスカレーターで降りてホームに行けます。
(”get to” を使うことで、カジュアルで親しみやすい印象になります。)
Just take the escalator down to the platform. エスカレーターでホームに降りてくださいね。
(”Just” を加えることにより、さらにカジュアルで親しみやすい印象になります。)
Please go down to the platform via the escalator. エスカレーターでホームに降りてください。
(”via” を使って少し上品な印象を与えつつ、スムーズに案内しています。)
The escalator will take you down to the platform. エスカレーターでホームに降りることができます。
(”will take you” を使うことで、お客様に安心感を与えます。)
The taxi stand is right outside the exit.
タクシー乗り場は出口を出てすぐです。
日常生活の案内はもちろん、ホテルや観光案内所、空港や駅での接客・接遇の場面でも使いやすい表現です。それぞれニュアンスが異なるため、状況に応じて使い分けることで、より自然で効果的な案内が可能になります。
The taxi stand is just outside the exit. タクシー乗り場は出口を出たすぐ外にあります。
(”just outside” で、少しカジュアルさを感じさせる、分かりやすい表現です。)
You’ll find the taxi stand right outside the exit. 出口のすぐ外にタクシー乗り場があります。
(親しみやすく、視覚的に分かりやすく伝えています。)
The taxi stand is located just outside the exit. タクシー乗り場は出口を出たところにあります。
(丁寧な表現で、場所を強調しています。)
Once you exit, the taxi stand is right there. 出口を出ると、タクシー乗り場がすぐそこにあります。
(少しカジュアルで、シンプルに案内する表現です。)
The taxi stand is just outside the exit, easy to find. タクシー乗り場は出口を出たすぐ外にあり、簡単に見つけられます。(「簡単に見つけられる」という情報を加えることで、案内として親しみやすく、分かりやすくなります。)
外国人観光客に喜ばれる対応のコツ
笑顔や身振り手振りの大切さ
外国人観光客をお迎えするとき、自身の「表情」を意識していますか?英語に苦手意識があったり、外国人とのコミュニケーションに不慣れな方の中には、頭の中にある英語のフレーズを思い返すのに集中し過ぎて無表情だったり(想像以上に、相手にはとても怖く見えます) 、 「わ!外国人が来ちゃった!」というような困惑の表情をしている方がいらっしゃるようです。大切な第一印象の場面において、そのような表情ひとつによって、「歓迎されていないのかな」「迷惑なのかな」と、お客様に思わせてしまい、誤解を与えてしまうことがあります。
「非言語コミュニケーション(ノンバーバル・コミュニケーション)」という言葉を聞いたことのある方は多いでしょう。表情や顔色、声のトーン、話す速度、ジェスチャー、視線などは、言語以上にものを言うと言われています。まだ英語をうまく話せない方こそ、表情や態度、ジェスチャーすべてを「丁寧に」するよう心がけてみてください。完璧な英語を話さなくてはいけないという「思い込み」を外して、最高に明るい笑顔でお迎えしましょう。
英語が苦手でも大丈夫!シンプルでわかりやすく伝えるコツ
「私は英語が話せないから…」と決めつけて、外国人のお客様と話すことをためらってしまう方は多いのではないでしょうか。でも実は、あなたの英語が完璧でなくても、伝えたいことをシンプルにわかりやすく伝えるコツさえ押さえれば十分なのです。英語が苦手な方でもすぐに実践できる3つの方法をご紹介します。
1. 短い文で伝える
英語で話すときは長い文章にしようとせず、短い文に分けるのがポイントです。例えば、「こちらは当店で一番人気の商品です。日本製です。」と言いたいとき、”This is our most popular item. Made in Japan.” のように簡単な文を並べるだけで十分伝わります。文を短くすることで言い間違いも減り、聞き手にも理解されやすくなります。
2. 知っている単語を活用する
難しい単語や表現を使おうとして言葉に詰まってしまうより、自分が知っている易しい単語を最大限に活用しましょう。たとえば、市場で「新鮮だ」と言いたいけれど “fresh” がとっさに出てこない場合、”very good” や “nice” を使えば大丈夫です。伝えたい気持ちを乗せれば、似通った簡単な表現で十分に通じます。
3. ジェスチャーや表情を使う
英語に苦手意識のある方は、ジェスチャーや表情を積極的に使いましょう。とても効果的です。たとえば、レストランでお客様をテーブルにご案内して、「ここにどうぞ」と言いたい場合、”Here, please.” と指を揃えた手のひら全体で指しながら、笑顔を添えて伝えるだけで、相手は意図を理解してくれるでしょう。コミュニケーションは言葉だけでなく、あるいは言葉以上に非言語的な要素が重要になります。
今現在、英語が苦手でも、まずは使ってみましょう。最初から完璧な表現を目指す必要はありません。お客様に伝えようとする気持ち、姿勢が何よりも大切です。短い文、簡単な単語、そしてジェスチャーや表情を組み合わせれば、英語でのコミュニケーションはもっと楽に、そして楽しくなります。「伝えたい」という思いを形にできるよう、自信を持って、まずは一歩を踏み出してみましょう!
よくある質問とその対応方法
外国人観光客から日頃よく受ける質問をリストアップして、シンプルな返答例を覚えておくと、さらに自信を持って対応できるでしょう。以下はその一例です。
”What is this?” 「これは何ですか?」
小売店などで、”What is this?” とお客様が商品に興味を示している場合、シンプルに説明しましょう。例えば、”This is a traditional Japanese souvenir.”「これは日本の伝統的なお土産です」や、”This is handmade.”「これは手作りのものです」など、短く簡潔な説明をすると、お客様にも伝わりやすくなります。
”What do you recommend?” 「おすすめは何ですか?」
レストランなどで、”What do you recommend?” と尋ねられた場合は、”I recommend this dish. It’s very popular.” とシンプルに伝えましょう。明るい笑顔を添えるとより効果的です。
“How can I pay?” 「お会計はいかがしますか?」
小売店で買い物を、またレストランなどで食事を楽しんだお客様から、 “How can I pay?” と聞かれ、レジで支払っていただきたい場合、”Please pay at the cashier.” などとお伝えしましょう。支払い場所をジェスチャーで示すと、視覚的に理解しやすくなります。さらに、「こちらへどうぞ」と実際にご案内すれば、より親切です。
海外では食事をしたテーブルで代金を支払うことが多いため、レジで支払うことを知らない外国人観光客も多いです。
“Where is the restroom?” 「トイレはどこですか?」
“Where is the restroom?” と尋ねられた場合、指を揃えた手のひら全体で示しながら、”This way.” や、”Here.” と言い、「こちらです」と案内するのが最も簡単な方法です。ジェスチャーが重要な伝達手段となります。
外国人観光客に対する対応では、言葉だけでなく、態度や気配りがとても大切です。笑顔を忘れず、ジェスチャーを交えながらシンプルでわかりやすい英語を使うことで、どんな国のお客様にも喜んでいただけるサービスを提供できるでしょう。自信を持って、接客・接遇を楽しんでください。
トラブル時の英語対応
道に迷った観光客への対応
日常生活の中で外国人観光客に道を尋ねられることは今や珍しくありません。道に迷って困っている様子の外国人に遭遇したこともあるでしょう。慣れない土地で道に迷うのは不安なものですよね。そんなとき、親切で丁寧な対応をして差し上げると、数ある国の中から日本を選んで来てくださっている外国人に大きな安心を与えることができるでしょう。ビジネスでもプライベートでも積極的に手助けをして、あなた自身や職場のみならず、日本全体の印象アップに貢献してみませんか。たとえ英語が苦手でも、ポイントを押さえれば十分に対応が可能です。
1. 簡単なフレーズで伝える
道案内をするときは、シンプルで短い英語を使うのが一番のポイントです。例えば、外国人観光客から “Excuse me, how can I get to 〇〇〇?”「すみません、〇〇〇(場所)にはどう行けばいいですか?」と聞かれたら、以下のように答えるとよいでしょう。
Go straight and turn right. まっすぐ進んで右に曲がってください。
It’s near the station. 駅の近くです。
複雑な文法を使う必要はありません。簡潔でわかりやすい表現で十分に伝わります。
2. 地図やジェスチャーを活用
言葉だけで説明するのが難しい場合、地図を見せたり、ジェスチャーを使ったりすることが効果的です。地図アプリを利用して目的地を表示し、手を使って方向を示すだけでも、相手は視覚情報を得て理解しやすくなります。
3. 分からない場合の対応
尋ねられた場所を知らない場合も、誠実な対応を心がけましょう。たとえば、次のように伝えると親切です。
Sorry, I don’t know. Please ask at the information center.
(すみません、分かりません。インフォメーションセンターで聞いてください。)
外国人観光客に道を聞かれたとき、英語以前に、笑顔と親切な態度を心がけることが大切です。簡単な英語フレーズにジェスチャーを組み合わせることで、たとえ英語が苦手でも十分に対応できます。観光客にとって日本の思い出がより素晴らしいものになるよう、安心感を与えるようなご案内を意識しましょう。
貴重品をなくした場合の案内
旅行中に財布やパスポートなどの貴重品をなくすことは、非常に大きなトラブルであり、当事者は大変なストレスを抱えています。そのような外国人観光客に対応する際、適切なご案内が不安を和らげる助けになります。
1. 交番や警察署の場所を案内
外国人観光客が “I lost my wallet. What should I do?”「財布をなくしました。どうすればいいですか?」と相談してきたら、まず最寄りの交番や警察署を案内しましょう。
Please go to the police box. It’s near here. 近くの交番に行ってください。
場所を差しながら説明すると、たとえ言葉が通じにくくても理解しやすくなります。地図アプリを使って交番の場所を伝えるのも効果的でしょう。
2. 必要な情報を教える
警察に届け出を出す際に必要な情報を伝えましょう。
You need your ID, like a passport. パスポート*など身分証明書が必要です。
They will help you report it. 警察が届け出を手伝ってくれます。
*パスポートを紛失している場合、like a passport は省きましょう。
3. 連絡先を提供
警察や大使館の連絡先を教えることも有効です。たとえば、次のように伝えます。
Here is the phone number of the police: 110. 警察の電話番号は110番です。
You can also contact your embassy. 大使館にも連絡できます。
貴重品をなくした外国人観光客に対応する際は、落ち着いて情報を提供することが大切です。シンプルな英語で必要な内容を伝えることで、不安を和らげることができるでしょう。
医療機関や緊急連絡先の紹介方法
日本での旅行中、体調を崩したり、ケガをする外国人観光客は少なくないでしょう。そのようなとき、医療機関や緊急連絡先を適切に紹介できれば、大きな助けになります。
1. 医療機関の場所を案内する
“I feel sick. Where can I find a doctor?”「気分が悪いです。どこで医者を見つけられますか?」と尋ねられたら、近くの医療機関を教えてあげましょう。
There is a clinic nearby. Please go there. 近くにクリニックがあります。そこに行ってください。
地図アプリを使い、場所を示すとさらにわかりやすくなります。
2. 緊急時の対応方法を伝える
緊急、重症の場合には、次のように伝えます。
Call 119 for an ambulance. 救急車を呼ぶには119番に電話してください。
また、本人が携帯電話を持っていなかったり、電話できそうにない場合は、“I can call an ambulance for you.”「私が救急車を呼びます」と言い、助けを申し出ましょう。
3. 薬局の案内
軽い症状であれば、薬局を紹介するのも良い方法です。
You can buy medicine at the pharmacy. It’s over there. 薬は薬局で買えます。あちらです。
薬局の場所を指し示しながら説明してあげると、スムーズに向かうことができるでしょう。
医療や健康に関わるトラブルは、外国人観光客にとって深刻な問題です。適切でわかりやすい英語フレーズを使い、迅速に対応することで、不安を和らげることができるでしょう。相手の立場に立った対応を心がけ、日本での滞在が安全で快適なものになるようサポートしましょう。
英語力アップのためのおすすめ学習法
忙しい中でも続けられるスキマ学習法
英会話ができるようになりたい、もしくは業務上マスターする必要がある方の中で、学習時間を十分に取れるという方は少数派でしょう。忙しい毎日の中、貴重な時間を費やすのですから、無駄なく効率よく学習したいですよね。そして、コスト面でもできる限り抑えられるに越したことはないでしょう。
インターネット経由で、外国人講師とのマンツーマン英会話レッスンを受ける「オンライン英会話」は忙しい方にこそおすすめの学習方法です。自宅に限らず、勤務先や学校など、都合のよい場所で好きな時間にプロの英会話講師からのレッスンを受講可能です。毎日受講してもかかる費用は月額6,000円程度と、通学制スクールと比べても圧倒的にコスト面で優れているのも嬉しいですよね。そして、英語を「インプット」する学習だけでなく、独学ではなかなか得難い「アウトプット」の経験を積めることも大きなメリットと言えるでしょう。
今や英語を学ぼうと思えば、スマホやタブレットなどを用いていつでもどこでも取り組めますよね。スキマ時間での英語学習をどれだけ「習慣化」させられるかが何より大切ではないでしょうか。
観光業界向けのオンライン英語講座の紹介
産経オンライン英会話Plusでは、外国人観光客と接する機会が多い方向けに、1,000人の声から作った「職業別英会話」のテキストをご用意しています。職業ごとによく使われる表現を網羅していますので、実際の場面でスムーズに対応できるよう、繰り返し学習してみてください。
小売店、レストラン、鉄道・電車、タクシー、郵便局、和食料理店、ホテル、スーパー、コンビニ、洋食レストラン、カフェ・ファーストフード、美容院、医療現場、ITエンジニア、ドラッグストア、エアライン、ネイリスト・エステティシャン、家電量販店、テーマパーク・観光地、スポーツトレーナー、製造業
またテキストだけでなく、職業別英会話の「オリジナルフレーズ添削」や「職業英語辞典」を活用することで、あなたの職場・状況に合った独自のフレーズを習得することも可能です。
実際に使える英語を練習する方法(ロールプレイや実践練習)
Step1:テキストを選ぶ
全21種の「職業別英会話」テキストの中から、あなたの職場・状況に近い業種・職種のテキストを選びましょう。
Step2:オンライン英会話レッスンを予約
レッスン前に学習予定のテキストを読み(できれば音読し)、知らなかった単語やフレーズを確認しましょう。疑問点があれば書き出しておきましょう。
Step3:オンライン英会話レッスンを受講
レッスンを受け、テキスト内のスタッフ役とお客様役、双方のフレーズに慣れましょう。先生から学んだ応用表現などもまとめておきましょう。
Step4:たくさん繰り返す
レッスンで学んだ単語や表現を何度も繰り返し音読しましょう。頻出表現や覚えたい表現を小さなメモにまとめて持ち歩き(もしくはスマホに入力し)、スキマ時間にこまめに確認しながら、実際の現場でも積極的に使ってみましょう。自然に使えるようになるまで繰り返し、少しずつ使える表現を増やしていくことが大切です。
まとめ:観光と英語を楽しもう
外国人観光客との交流を楽しむ姿勢が大切
お客様が「外国人」であることを意識しすぎていませんか?そのような方は、「外国人『観光客』」であることをもっと意識してみてはいかがでしょうか。海外でも国内でも、あなたが観光旅行に行った際、地元の方から「よどみない言葉遣いだけれども、誰に対しても同じ機械のような感情のこもっていないサービス」を受けたいですか?それとも「言葉遣いはつたないけれども、自分だけに向けた心のこもった温かいサービス」を受けたいですか?お客様の気持ちになって考えてみれば答えはひとつでしょう。(もちろん最終的には、「よどみない言葉遣いで、そのお客様だけに向けた心のこもった温かいサービス」をご提供できることを目標としたいところです)
そして、お客様に対してだけでなく、あなたの毎日をより充実したものにするためにも、「国際交流や国際貢献につながる」仕事に就いているという事実を恵まれた機会ととらえて、楽しみに変えてみませんか?
小さなフレーズからでも積極的に使うことの重要性
英語への苦手意識が高い日本人の中には、英語がわからない訳ではないのに自分は英語を話せないと決めつけている完璧主義の方が多いように思います。英語を用いた接客、接遇は学校のテストではないので、そのような方こそ、まずは「完璧な英語」より「相手に伝わる英語」を目指してみてはいかがでしょうか。そして、お客様に伝わった表現、喜ばれた表現を次のお客様に使ってみて、徐々に肉付けしていくと、気づけば数多くの生き生きとしたフレーズを身に着け、話せるようになっているはずです。
難しく考えすぎず、「挨拶」や「相槌」から始めてみましょう。日本人のお客様への接客、接遇と同じで、「笑顔」「挨拶」が一番大切です。英語は(そして他の言語も)「話せるか」もしくは「話せないか」の二択ではないので、少しずつ積み重ねていけばいいのです。また、お客様がおっしゃっていることがわからないときや、自身が話した言葉が通じているかどうか不安なときに、お客様にお尋ねすることは決して失礼なことではありません。むしろ、「自分のことを一生懸命わかろうとしてくれている」と思ってくださる場合が多いでしょう。
英語を通じて広がる可能性と観光業界の未来
観光業界で英語を学ぶことは、単なるスキルの向上にとどまらず、多くの可能性を切り開く鍵となるでしょう。外国人観光客との会話を通じて文化の違いを学び、日本の魅力を世界に伝えることで、日々の業務に今まで以上にやりがいを感じるに違いありません。英語力を有することで、よりスムーズで質の高いサービスを提供でき、観光客の満足度向上にもつながります。そしてそれは、リピーターの増加や口コミを通じた新たな観光客の誘致へとつながっていくでしょう。
英語を使いこなすことで得られるのは、何も仕事上のメリットだけではありません。異文化交流を通じて自分自身の視野が広がり、新たな価値観を吸収することができるでしょう。また、たとえ英語が完璧でなくても、心を込めた対応や笑顔は言葉の壁を超える力を持っています。観光業界は人と人をつなぐ場所であり、そこで働く一人ひとりが「日本の顔」として、訪れる人々に忘れられない思い出を提供する大切な役割を担っているのです。
さらに、英語の活用が進むことで、地域経済にも大きな影響を与えるでしょう。外国人観光客が地域に滞在する時間が長くなり、その地域の飲食店や宿泊施設、観光地への消費が増加することにより、経済活性化が期待できます。そのため、英語対応は「地域全体の魅力」を向上させる重要な要素となり得るのです。 AI翻訳やデジタル技術はますます進化し、今後の観光業界でも、大きな手助けとなるでしょう。しかし、「人と人との直接的な交流」の価値は決して薄れることはありません。英語は、単なる言語のひとつではなく、世界中の人々とつながるための重要なツールです。そのツールを活用することで、観光業界の未来はさらに明るく、多様性に富んだものとなるでしょう。勇気を持って英語を使い、小さな一歩を積み重ねていくことで、あなた自身と日本の観光業界の可能性は無限に広がっていくのです