英語でメールを書くには?書き出しのポイントと例文をご紹介!
2024年12月03日 11時32分
英語でメールを書く際には、どのような書き出しをすればよいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。日本語でのメールの書き出しに違いがあるように、英語でも、どのようなシチュエーションでメールを書くかによって書き出しを変化させる必要があります。
メールのように文章で相手に伝える必要がある場合、学校で習った文法を正しく並べたとしても、ただ文章だけが長くなり、実は伝えたいことが伝わっていない可能性があります。
この記事では、ビジネスなどのフォーマルな場面や、友達とのカジュアルな場合など、さまざまなシーンにおける、英語メールの書き出しのポイントをお伝えします。仕事で英語メールが必要な方や、英語を使ってさらに仕事の幅を広げていきたい方は、ぜひ参考にしてください。
英語メールにおける書き出しの基本
まずは、英語メールの書き出しの基本を押さえていきましょう。英語でも、日本語メールと同様に「件名」と「宛名」からはじめます。
以下で、英語メールにおける「件名」「宛名」のポイントを説明します。
件名の重要性
英語メールにおいて「件名」は非常に重要です。件名は、シンプルかつ、見てすぐにどんな用件なのかがわかるように過不足なく書く必要があります。
ただ、シンプルでも”Inquiry”(問い合わせ)や”Quotation”(見積書)などのように、一言だけの件名は避けるようにしましょう。迷惑メールと勘違いされ、削除されてしまう可能性があります。
よって、件名はできるだけ”Inquiry about〜”(〜の問い合わせ)や”Quotation for〜”(〜の見積書)のように、具体的に書くようにしましょう。ただし、日本語メールの場合には「〜について」が多用されますが、英語メールの件名では”About”は単体であまり利用することはありません。
さらに、日本語メールでも同様ですが、早急に確認してほしい場合には、件名の最初に”Urgent”という単語を加えましょう。メールの重要性をアピールできます。
このように、英語メールの件名でも、一見するだけでメール内容が理解してもらえるように、具体的かつシンプルなものを心がけましょう。
効果的な宛名の書き方
英語メールの「宛名」の書き方は、相手の名前がわかっている場合とそうでない場合や、ビジネスなどのフォーマルなメールなのか、友達や同僚などのカジュアルなものかによって、変化させる必要があります。
まずは、相手の名前がわかっている場合には、フォーマルなメールでは”Dear”に続けて”Mr. “もしくは”Ms. “などの敬称をつけ、苗字を書くようにしましょう。また、会社の担当部署などがわかっている場合は、必ず宛名に付け加えましょう。
次に、友達や会社の同僚などへのカジュアルなメールの場合は、Dearや敬称は使用せず”Hi Alice, “や”Hi Mike, “などのような宛名で問題ありません。
一方、相手の名前や性別がわからない場合には”Dear Sir or Madam: “(拝啓)や”To whom it may concern: “(関係者各位)または”Dear+相手の役職名や部署名”を活用しましょう。
そして最後に、宛名の締めには必ず「コロン(:)」または「コンマ(,)」をつけましょう。コロン(:)は、相手が自分より目上の方やフォーマルなビジネスシーンで、コンマ(,)はカジュアルなシーンで使用されます。
件名と宛名の例文
それでは「件名」と「宛名」の具体的な例文をご紹介します。よく使用される単語や慣用文を覚えることで、スムーズに件名と宛名を書けるようになるでしょう。
「件名」は、具体的かつシンプルに書くようにしましょう。ビジネスシーンでよく利用するものとしては”Inquiry about〜”(〜の問い合わせ)や”Quotation for〜(〜の見積書)”以外にも、以下のようなフレーズをよく活用します。
“Schedule Confirmation for June 15th”(6月15日のスケジュールの確認)
“Deadline for Project Budget Analysis”(プロジェクトの予算分析の締切)
“Request for Product Documents”(製品資料の請求)
“Invitation for June 15th Conference Call”(6月15日通話会議の招待)
また、緊急性のある場合には”Urgent〜”を件名の最初につけることで、相手に重要性を伝えられます。
“Urgent Request Concerning Your Invoice”(請求書に関して緊急のお願い)
打ち合わせや商談など、会ってくれたことへのお礼のメールであれば、以下のような表現もよく使われます。
“Thank you for meeting with us. “(商談の機会をいただき、ありがとうございます)
次に「宛名」の例文は、以下になります。相手の名前がわかっている場合には”Dear+Mr.(Ms.)+苗字”が一般的によく活用されます。
【メールの相手が1人または2人の場合(フォーマル)】
“Dear Mr.Jonson: “(ジョンソン様)※男性の場合
“Dear Ms.Watson: “(ワトソン様)※女性の場合
“Dear Mr,Brown and Ms.Wilson”(ブラウン様とウィルソン様)
【メールの相手が1人または2人の場合(カジュアル)】
“Hi Alice,”(アリスへ)
※メールの相手が3人以上の場合は”Hello everyone, “やチーム名などを使用して”Hi team, “”Hello all, “などが活用されます。
【相手の名前がわからない場合】
“Dear Sir, “(男性に使用)
“Dear Madam, “(女性に使用)
“Dear Sir or Madam, “(男性と女性両方に使用)
“To whom it may concern: “(関係各位)
英語メールにおける挨拶と自己紹介の書き出し
英語メールでは、本文に入る前に、簡単な挨拶文や、はじめての方へのメールの場合には、自己紹介をつけるようにしましょう。
挨拶文の種類
英語メールでの挨拶文には、会話のときと同様に「お元気ですか」などの定番挨拶や「この間はありがとうございます」などの感謝、そして「〜が遅くなって申し訳ありません」などのお詫びの一文を入れるのが一般的です。
日本語メールの場合によく使われる「いつもお世話になっております」は、基本的に英語メールでは使用しません。
自己紹介のポイント
はじめての相手にメールを送る場合には、まず自分がどこの誰なのかを伝えるために、自己紹介文を入れましょう。
また「自己紹介文」のあとに「メールの趣旨」という順番にすることも、大切なポイントです。いきなり本題に移るのではなく、メール冒頭で自己紹介をすることで、相手は安心してメールを確認できます。
面識のない相手にメールを送ることは、現代のビジネスシーンでは、ごく当たり前のこととなりました。よって、メールで自己紹介文を書くことは、新しいクライアントとの信頼関係の構築や、人脈を広げる第一歩となるはずです。
挨拶文と自己紹介の例文
それでは、英語メールでよく活用される「挨拶文」と「自己紹介」の例文をご紹介します。挨拶文には「定番の挨拶」「感謝」「お詫び」の3種類があります。
【挨拶文の例文①:定番の挨拶】
“I hope this email finds you well. “(お元気でお過ごしのことと存じます。)
“I hope you had a wonderful holiday. “(よい休暇を過ごされたことと存じます。)
“It was nice to meet you yesterday. “(昨日お会いできてよかったです。)
【挨拶文の例文②:感謝】
“Thank you for showing interest in our service. “(弊社サービスに興味を持っていただきありがとうございます。)
“Thank you for your prompt reply. “(素早い返事をありがとうございます。)
“Thank you very much for visiting our office yesterday. “(昨日は、ご訪問いただきありがとうございました。)
【挨拶文の例文③:お詫び】
“I’m sorry for my late reply. “(返信が遅くなり申し訳ございません。)
【自己紹介の例文】
“My name is Makoto Yamada. I am working for a trading company called ABC Trade. “(山田真琴と申します。ABCトレードという貿易会社に勤めております。)
“This is from Aya Kimura, from the Marketing department at ABC Marketing&Sales Company. “(ABCマーケティング&セールス営業部の木村彩と申します。)
また、メールの最後には必ず署名もつけるようにしましょう。
英語メールにおける本文の書き出し
英語メールにおいて、件名・宛名・挨拶文や自己紹介が書けたら、いよいよ本文を書きましょう。本文の書き出しにも、押さえるべきポイントがあります。書き出しのポイントを押さえることで、英語メールは、一段と読みやすくなるでしょう。
本文を書くときの構成ポイント
英語メールの本文の構成は「結論」「詳細」「結論」の順番にしましょう。英語メールの基本は、メールの目的や用件を率直に伝え、相手に返信などの行動を起こしてもらうことです。
よって、まずは単刀直入に「結論」を伝えることで、相手はメールの内容を大枠で把握し、その後の「詳細」への理解が容易となります。そのうえで、最後に「結論」を再度伝えることで相手の行動を引き出せるのです。
日本語メールの場合には、締めの文章として「何卒よろしくお願いいたします」などをよく活用しますが、英語メールの場合には、より具体的な「結論」を書く方が効果的でしょう。
また、一文を簡潔にすることも重要です。まわりくどい表現や、相手にとってわかりにくい表現は避けた方がよいため、開催時間や場所などの詳細事項などは、箇条書きを活用することも有効な方法です。
本文の書き出しに使える例文
それでは、本文の書き出しに使用できる例文をご紹介します。
英語メールの本文の書き出しは、いかに「結論」の部分をパターン化して活用していくかが、メール作成をスムーズに進めるポイントでしょう。
【本文の書き出しのパターン】
“This is to announce the result of〜”(〜の結果をご報告します)
“I am writing to notify you of〜” (〜についてご報告します)
“I am pleased to bring you〜” (〜をお届けします)
“I αm sorry to inform you that 〜” (残念ながら〜をお知らせします)
また、目的に応じて、よく活用できる動詞も知っておくとさらに便利です。
【よく活用できる動詞】
- 報告=let you know, announce, inform
- 質問=ask, inquire
- 回答=answer, reply, respond
- 依頼=ask, request
- 確認=make sure, confirm
【詳細事項の箇条書き例文】
“The details of the meeting are as follows: (会議の詳細は、以下のとおりです)
- Date and Time: 1 p.m., Monday, September 31(日時: 9月31日(月)午後1時)
- Venue: Conference Room #2, Building A(場所: A号館第2会議室)
- Agenda: Sales forecast for Q3(議題: 第3四半期売上予測)”
「以下のとおり」は「as follows:」または「as below:」を活用します。コロン(:)が必要となりますので、ご注意ください。
相手との関係性に応じた英語メールの書き出し
英語メールは、簡潔で率直であることが重要ですが、それとともに、相手との関係性に応じて書き出しを変えることが重要です。
たとえば、面識のない方や目上の方へのメールではフォーマルな表現を選択する必要がありますし、友達や同僚などにはカジュアルな表現を心がけましょう。
カジュアルなメールの例文
友達や同僚などへのカジュアルなメールの書き出し例文は、以下になります。フォーマルメールでは、短縮形の活用は適切ではないといわれていますが、カジュアルメールでは問題ありません。
“How are you doing? “(お元気ですか?)
“Thank you for your email. “(メールくれてありがとう)
“I’m sorry to be late in answering your email. “(メールの返信が遅くなってごめん)
“I’m glad to hear from you. “(あなたからメールをもらって嬉しい)
“Please let me know 〜? “(〜について知らせてもらえる?)
フォーマルなメールの例文
ビジネスシーンや目上の方、面識のない方などに対するフォーマルなメールの書き出し例文は、以下になります。
“Would it be possible to〜?”(〜していただくことは可能ですか?)
“I am terribly sorry, but 〜. “(たいへん申しわけないのですが〜)
“I would like to ask you a question about〜. “(〜についてお伺いしたいことがあります)
【取引先へのメールの書き出し例文】
“I hope you are doing well. “(いつもお世話になっております)
“I am sorry to bother you at such a busy time. “(お忙しいところ申しわけございません)
“I am reaching out to you because〜. “(〜の理由のためにご連絡しております)
こちらの記事では、英語でのビジネスメールの書き方を解説しています。アポイントメントを依頼したいときや日程調整を行いたいときなど、実用的なシーン別の例文も紹介します。ぜひあわせてお役立てください。
英語のメールで気を付けたい書き出しのポイント
英語メールには、気をつけるべき書き出しのポイントがあります。そのポイントを意識しつつ、上記でお伝えした例文などを活用することで、よりスムーズにメールを作成できるでしょう。
英語メールで気をつけたい書き出しのポイントは、以下となります。それぞれ説明します。
挨拶を入れる
英語メールは、慣れた親しい友達や同僚などへのメールの場合、挨拶文は不要の場合が多いです。ただし、面識のない取引先などに初めてメールを送る場合や、目上の方や上司など相手に応じて、日本語のメール同様に挨拶文を入れるのが一般的です。
ただし、英語メールは率直でシンプルなものが好まれるため、挨拶文もシンプルで短文のものを選択するようにしましょう。
また、はじめてメールを送る相手の場合には、挨拶文だけでなく自己紹介が必要です。本題に入る前に、自己紹介文を入れることで、誰からのメールなのかが明確となり、相手にスパムメールとして拒否されることはないでしょう。
挨拶文には、定番の挨拶だけでなく、感謝やお詫びなど、相手との関係性やメール内容によって使い分ける必要があります。
さらに、ビジネスや目上の方へのフォーマルなメールや、友達や同僚などへのカジュアルなメール、それぞれにおいて適切な表現にも注意が必要です。
たとえば、お詫びのメールを送る際に”sorry”(すみません)と”apologize”(謝罪する)では同じような意味でも、言葉に軽重があります。
よって、相手との関係性や内容によって、適切な表現を選択することが大切なのです。
挨拶文や自己紹介文としてよく使用できる例文は、上記項目でご紹介しました。ぜひ、活用してみてください。
目的を明確に伝える
英語メールは、率直にシンプルなものが好まれます。よって、挨拶や自己紹介が終わったら、メールを送った目的を明確に伝えることが大切です。
メールを全部読んで目的が理解できるものではなく、メールの最初に目的をはっきりさせることで、理解のしやすさが大きく変わってきます。
日本語メールでも、目的や結論をはじめに伝えたあとで、詳細を説明する形で構成されますが、英語メールはさらに効率を重視する傾向にあるため、より明快なメールになるよう意識して作成しましょう。
ただし、シンプルを追求するあまり短縮形を利用することは、ビジネスメールの場合おすすめしません。短縮形はあくまでも略式の表現です。話し言葉では利用しても、文書やメールでは使用しない方が丁寧とされています。
詳細を簡潔に伝える
挨拶文や目的は、端的に1文程度で表記できますが、詳細は丁寧に伝えようとすればするほど長くなってしまうものです。ただ、英語メールは率直でシンプルである必要があるため、詳細でもできるだけ簡潔に伝えることを意識しましょう。
作成が難しいと思う方には、箇条書きをおすすめします。箇条書きにすることで、短文表記となり、シンプルで非常にわかりやすくなるため、詳細を簡単に理解できます。長文である必要もないため、接続詞などに迷うことがなく書きやすいというメリットもあります。
アクションをうながす
日本語や英語にかかわらず、メールを送るときには、相手に対してアクションを求めている場合が多いです。英語メールでは、挨拶文や詳細など同様に、お願いしたいことも遠慮せず率直に書くようにしましょう。
日本語メールのような「お忙しいと存じますが」などの言い回しは不要です。アクションを求める英語メールでは「お願いしたいこと」と「期限」をしっかり伝えることが大切です。
また、アクションを求める場合にも、命令口調ではなく”Please”を付け、丁寧にお願いすることも重要なポイントです。期限などの大切な部分にアンダーラインをつけるなど、相手が気持ちよくアクションできるよう、丁寧さや優しさを忘れずにメールを作成していきましょう。
丁寧に締める
メールを締める場合、短文は失礼ではないかと思う方もいるでしょう。しかし、英語メールは、シンプルなものが好まれるため、丁寧すぎるものやまわりくどい長文は敬遠されます。相手との関係性にあった、丁寧で短くシンプルな締めのフレーズを活用していきましょう。
また、何度もメールのやり取りをする場合には、ときどき違うフレーズを意識して使うことをおすすめします。いつも同じものを使っていると、心がこもっていないと思われる可能性があるためです。
こちらの記事では、英語メールの締め方について詳しく解説しています。具体的な例文や注意点も取り上げているため、ぜひあわせてお役立てください。
オンラインコーチングで実践練習を行う
メールは、面識のない相手とも関係性を構築することのできる、便利なコミュニケーションツールです。
ただ、英語メールはストレートな表現が好まれるため、短い文章のなかで的確に内容を理解してもらい、アクションを促さなくてはなりません。これには、多くの実践練習が必要です。
しかし、普段の仕事や業務で実践練習をすることは難しく、英語メールへの苦手意識を払拭できない方も多いのではないでしょうか。その場合は、オンラインコーチングを利用することをおすすめします。
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まとめ
この記事では、英語でメールを書くための書き出しのポイントや、例文の紹介を行ってきました。英語メールは効率重視であるために、日本語メールよりもさらに簡潔でありつつ、相手との関係性に応じたフレーズの選択が非常に重要です。
よって、さまざまな相手先とメールの経緯や目的を理解し、そのシチュエーションに合ったフレーズを理解しておく必要があります。オンラインコーチングであれば通学の必要がなく、仕事が忙しい方でも、それぞれの目的に応じて自分のペースで英語学習を進められます。
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