グランドスタッフに必要な英語力とは?基本フレーズを紹介

グランドスタッフに必要な英語力とは?基本フレーズを紹介

空港でさまざまな国のお客様を相手に、チェックイン業務や搭乗ゲート前での案内などを行うグランドスタッフには、世界共通語の英語力が求められます。

今回はグランドスタッフに必要な英語力について、解説していきます。また、グランドスタッフが現場で使う基本フレーズも紹介します。

「グランドスタッフ」は和製英語ではない

航空業界で旅客機の「客室乗務員」を「キャビンアテンダント(Cabin Attendant/略称:CA)」と言いますが、これは和製英語で、英語では「Flight Attendant/略称:FA)」や「Cabin Crew」と表現します。

「キャビンアテンダント」が和製英語なら、「地上職・地上職員」の「グランドスタッフ」も和製英語なのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

実は、グランドスタッフは英語でも「Ground Staff(略称:GS)」と言います。

「地上職・地上職員」は、ほかに英語で「Ground Crew」とも表現します。グランドスタッフは空港で乗客のお世話をする人を指すのが一般的ですが、厳密には、「地上職・地上職員」なので、整備士や事務員なども含まれます。

以前は、グランドスタッフをグランドホステス(Ground Hostess)と呼んでいましたが、「Hostess」の単語自体が女性職員に限定してしまうので、ジェンダー(性)に配慮して、「Hostess」ではなく「Staff」を使うようになりました。

グランドスタッフの採用で必要な英語力は?

空港でさまざまな国の人々をお客様として迎えたり、案内したりするグランドスタッフの採用では、応募資格として世界共通語の英語の能力が必須の場合が多くなっています。

日系航空会社のグランドスタッフ応募資格の英語力は「英検®2級もしくはTOEIC®TEST 550点程度以上」がほとんどです。

また、日本の空港において、エミレーツ航空や英国航空、エールフランス航空など外資系航空会社のグランドスタッフ業務を請け負っている企業のグランドスタッフ応募資格でも英語力は「英検®2級もしくはTOEIC®TEST 550点程度以上」が目安になっています。

一般的に英検®2級とTOEIC®TEST 550点は同程度の英語力としてみなされており、「高校卒業程度」の英語力として考えられています。
なお、TOEIC®TEST 以外の英語試験のスコアでもグランドスタッフに応募することは可能です。以下がグランドスタッフの応募資格として求められる英語試験のスコア目安です。

英語試験 英検® TOEIC® L&R TEST TOEFL iBT® TEST IELTS
スコア・級 2級 550-600 61-68 5.0

「英検®2級もしくはTOEIC®TEST 550点」は採用条件としてあくまで最低限のラインで、応募する人の中には、より高い級やスコアを持っている人がいます。そのため、英語の勉強をして、できるだけ高い級やスコアを取得しておいたほうが良いでしょう。

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グランドスタッフの採用試験では、一般教養のほかに英語の試験や英語での面接も行われる場合もあります。特に英語の面接は事前に対策しておくと、物怖じしないで本番に臨むことができます。

英語面接の対策として、こちらの「英語面接の対策!よく聞かれる質問と回答例【自己紹介・挨拶・志望動機・自己PR】」もご参照ください。

グランドスタッフの実務で求められる英語力は?

採用時はグランドスタッフのほうが、キャビンアテンダントよりも英語力は求められない場合がありますが、現場ではキャビンアテンダントより英語力が必要な場合もあります。

接客においては、キャビンアテンダントの場合は、お客様と接するのは飛行機の機内だけです。緊急時を除けば、会話の内容はほとんどの場合飛行中のフライトに関することだけです。

一方、グランドスタッフの場合は、
〇チェックインや搭乗ゲートでのアナウンスメントなどの業務
〇飛行機の遅延や欠航に関する案内
〇荷物の破損や未着のお客様のトラブル対応
など多岐にわたります。

ほかにも、空港を利用している外国人の方々に自社便以外のことを尋ねられることもあります。交渉したり、判断を素早く要求されたりといったように高い英語力が求められるシーンが少なくありません。

また、外資系航空会社のグランドスタッフとして働くと、パイロットやキャビンアテンダントとは基本的に英語で意思疎通を図るため、英語でのコミュニケーション能力は必須です。

英会話力を身につけるためにオンライン英会話を活用しよう

グランドスタッフとして求められる英語力は、リーディング力やライティング力よりも、お客様を対面で対応する場合が大半ですので、リスニング力とスピーキング力、すなわち、「英会話力」です。航空業界の専門用語の英単語やフレーズは、市販の教材や単語帳などを使えば、独自で学習できますが、英会話はやはり、相手がいないと身につけることは難しいです。

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現場で使えるシチュエーション別基本フレーズ 【チェックイン】

ここでは、グランドスタッフが現場で使う英語の基本フレーズ「チェックイン」のシチュエーションで使う基本フレーズを紹介します。

パスポートと目的地の確認

まず、搭乗客がチェックインカウンターに来たときは、「Hello.」「Hi.」(こんにちは)とあいさつをします。その後に、パスポートと目的地の確認を行います。

May I see your passport, please?(パスポートを拝見させていただけますか?)

Where are you flying to today?(本日はどちらまでの便ですか?)

May I know where you are flying to today?(本日はどちらまでの便かお伺いさせていただけますか?)

「May I~」の代わりに、カジュアルな表現になる「Can I~」を使っても良いです。

「Where are you flying to today?(本日はどちらまでの便ですか?)」を丁寧に聞くときは「May I~?(よろしいですか)」を使って「May I know where you are flying to today?(本日はどちらまでの便かお伺いさせていただけますか?)」と伺います。

目的地を尋ねるときは、「Where is your final destination?(最終目的地はどちらですか?)」という言い方も使えます。

座席の確認


Would you like a window seat or an aisle seat?(窓際のお席と、通路側のお席のどちらがよろしいでしょうか?)

You are in row 20 and seat A, which is a window seat.(座席は20列目のAで、窓際のお席となります。)

搭乗客に座席の希望を聞くときは「Do you want~?」ではなく、丁寧なフレーズの「Would you like ~?」を使います。
「aisle」は飛行機の「座席間の通路」のことです。「通路側の席」は「aisle seat」です。「aisle」の発音は「áil」と「s」は発音しないので注意しましょう。また、「row」は列のことを言います。

荷物の確認


Are you checking any luggage?(預ける荷物はありますか?)

Do you have any fragile or flammable materials inside your luggage? (預け荷物の中に、割れ物や可燃物などは入っていませんか?)

チェックインでは、搭乗者が預ける荷物があるかどうか、そして、危険物が入っていないかの確認をすることも大切です。預け荷物の中に危険物が入っていないかどうか確認をするときは、禁止または申告する必要がある危険物がイラストなどで描かれた資料を見せながら問いかけるのが一般的です。その際は、「Do you have any items listed here in your lauggage?(ここに記載されているものが預け荷物の中にありますか?」と言います。

搭乗券の発券


Here is your boarding pass.(こちらがお客様の搭乗券です。)

Your flight leaves from gate 32 and boarding time will be 5:40. (お客様のフライトの搭乗口は32番、搭乗時刻は5時40分からになります。

Enjoy your flight!(空の旅をお楽しみください!)

Have a nice flight!」(良い空の旅を!)

搭乗券を渡す際は「Here is your boarding pass.」と言います。このフレーズに続いて、定時に出発ができるようにするため、搭乗案内時間や搭乗口を案内します。最後のあいさつは「Enjoy your flight!」や「Have a nice flight!」と言ってお見送りしましょう。

現場で使えるシチュエーション別基本フレーズ 【アナウンスメント】

優先搭乗や飛行機の離陸の遅延、ゲート変更などさまざまなアナウンスメントが空港では飛び交っています。以下に空港での代表的なアナウンスメントを紹介します。

優先搭乗案内


Good afternoon passengers. This is the pre-boarding announcement for XYZ Airlines flight 573 to New York. (皆様ごきげんよう、こちらはXYZ航空ニューヨーク行き573便の優先搭乗案内でございます。)

We are inviting passengers with small children, and those requiring special assistance to board at this time. (ただ今から、小さなお子様をお連れのお客様や特別なお手伝いを必要とされるお客様に搭乗していただきます。)

最初のフレーズ「Good afternoon passengers.(皆様ごきげんよう)」は、午後の時間帯のときで、午前の時間帯の場合は「Good morning passengers.」になります。 「passengers」は「乗客」のことです。「優先搭乗」は「pre-boarding」と言います。
「invite」は「招待する」ではなく「求める」「請う」という意味で、フォーマルかつ丁寧に要請するときのフレーズ「invite ~ to ~(~に~していただく)」のように使います。これはフォーマルな言い方です。

優先搭乗案内の別のアナウンスメントは以下になります。

Ladies and gentlemen, XYZ Airlines flight 573 to New York will begin boarding. (皆様、XYZ航空ニューヨーク行き573便は搭乗を開始いたします)

Passengers with small children and those requiring special assistance may board at this time. (小さなお子様連れのお客様や特別なお手伝いを必要とされるお客様はただ今からご搭乗ください。)

遅延・搭乗ゲートの変更


Attention passengers on XYZ Airlines flight 246 to San Francisco. The flight has been delayed due to bad weather. (XYZ航空246便サンフランシスコ行きにご搭乗のお客様にお知らせします。天候不良のため、当便は出発がおくれています。)

For passengers on XYZ Airlines flight 246 to San Francisco, your boarding gate has been changed to 46. (XYZ航空246便サンフランシスコ行きの搭乗ゲートが46番に変更されました。

「due to ~」は「because of ~」のフォーマルなフレーズで要因を述べる「~のため」です。「due to」の次に「bad weather(悪天候)」や「machine trouble(機械トラブル)」などの要因を当てはめることができます。

変更された搭乗ゲートを案内する際は、「your boarding gate has been changed to<変更された搭乗ゲート番号>」と言います。

搭乗客の呼び出し


Would passenger Mr. Jhon Smith please report to the XYZ Airlines counter? (お客様のジョン・スミス様、XYZ航空カウンターまでお越しください。)

Paging Mr. Jhon Smith, would you please contact XYZ Airlines counter immediately. (お呼び出しいたします。ジョン・スミス様XYZ航空のカウンターまで至急お越しください。)

ここでの「report」は場所に「出向く」「出頭する」という意味で使います。フォーマルかつ丁寧なフレーズとして「please report to~(~までお越しください)」」で覚えておくと良いでしょう。

「paging」は「呼び出し」、「immediately」は「至急」という意味です。お客様を呼び出しする際に良く使われます。

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