英語でのプレゼンの始め方とは?構成のポイントと使えるフレーズをご紹介!
2024年12月03日 5時49分
グローバル化により、英語でのプレゼンテーション機会は増えています。日本語の場合と異なり、ビジネスシーンでの英語プレゼンには、始め方や流れにポイントがあります。
この記事では、海外の顧客や海外支店向けに英語でプレゼンされる方に向けて、プレゼンの始め方、構成、使えるフレーズ、成功に導くためのポイントを紹介していきます。記事を参考にひとつひとつ準備を進め、実り多きプレゼンにしていきましょう。
英語でのプレゼンの始め方
プレゼンをするうえで、始め方は重要なパートのひとつです。なぜなら、出席者はプレゼンの始まり方により、潜在的に自身にとって有益な内容であるか、集中して聞き続けるか判断するからです。
また、ビジネスシーンにおける英語のプレゼンには特徴があります。始め方から全体の流れを掴み、英語でのプレゼンの構成を把握していきましょう。ここでは、シンプルな英語のフレーズも交え、流れを紹介していきます。
あいさつと自己紹介
プレゼンの最初に、簡単なあいさつと自己紹介をするのが一般的です。自分がどのような立場から説明をするのかで、出席者は自然と聞き方のスタンスを考えるようになります。あいさつ・自己紹介の例は下記のようになります。
“Hello, everyone.”
こんにちは、みなさん。
“My name is TARO YAMADA, I’m a supervisor at AAA corporation.
私は山田太郎です。AAAコーポレーションの主任です。
“Thank you for your time.”
お時間を取っていただきありがとうございます。
プレゼンの目的を説明
英語のプレゼンでは、ものごとを遠回りせず直截的に説明するスタイルが好まれます。そのため、あらかじめプレゼンの目的や実施したことによるゴールを明確に共有しておきます。目的説明の例は下記のようになります。
“The purpose of the presentation is to share the benefits of the new system.”
(プレゼンの目的は、新規システムの利点を共有することです。)
プレゼンの概要やキーポイントを紹介
目的を説明した後、本題に入る前に、プレゼン資料の概要や構成・キーポイントを紹介します。口頭で説明するのもよいですが、必要に応じて概要を1枚にまとめた目次(Outline-アウトライン、Agenda-アジェンダ)のスライド資料を用意しておくと説明がしやすくなります。
さらに、プレゼン時間や質疑応答についても、触れておくとよいでしょう。とくに、英語のプレゼンが不慣れな方は、最後にまとめて質疑応答を受け付けることを伝えておくと、不測の事態を防ぎ、時間などを含めた発表の管理がしやすくなります。プレゼンの概要説明の例は下記のようになります。
“There are 3 topics I’d like to talk about in this presentation.”
このプレゼンテーションでは3つのことをお話ししたいと思います。
“I’ll be speaking for about 20 minutes.”
20分ほどお話しする予定です。
“There will be time for questions at the end of the presentation.”
質疑応答は、プレゼンの最後に時間があります。
まとめと質疑応答の準備
本題の説明後、最後に結論やまとめを簡潔に説明します。自分が伝えたかった内容と出席者の認識を合わせるために、結論・まとめ(Summary-サマリー、Conclusion-コンクルージョン)を1枚にまとめたスライド資料を設けるのもコツです。
最後に質疑応答の時間を設けている場合には、質問がないかを確認します。まとめ・質疑応答の紹介例は下記のようになります。
“I’d like to briefly summarize what I’ve said during today’s presentation.”
今日のプレゼンの本題を簡単に要約したいと思います。
“If you have any questions, please let us know.”
もし質問があれば、教えてください。
英語でのプレゼンにおける構成のポイント
実際に資料を作成する際、プレゼンは大きく分けて3部構成です。導入(Introduction-イントロダクション)、本文(Body-ボディ)、締め(Conclusion-コンクルージョン)の3ステップについて各項目構成のポイントを紹介します。
英語のプレゼンでは、1スライド1,2分程度の説明が好ましいといわれています。また、文章だけでなく、イメージや図表も用いることでより具体的に内容を紹介することができます。発表時間にあわせて、スライド枚数を調整しましょう。
多くの会社では、すでに英語のプレゼン資料を作っているケースも少なくありません。自身で1から作るのは大変ですので、可能であれば過去の事例を参考に作成するのがスムーズでしょう。
導入(イントロダクション)
導入パートでは、あいさつや自己紹介、プレゼンの概要・目的を説明します。全体像を最初のパートで簡単に紹介することで、参加者が発表を聞きやすくなります。導入パートでは、発表スライドは数ページにおさえておくことが望ましいです。
英語だけでなく日本語でも、ダラダラと説明するのはよくありません。たとえば「今日お伝えしたいことは3つ」など、キーポイントを区切るのもテンポよく説明するうえで重要です。
また、プレゼン資料の配布についてもあらかじめ説明しておくとよいでしょう。事前にメールや紙で配布できるのが好ましいですが、後日でも配布できるようであれば、その旨伝えましょう。そうすることで、出席者はメモをとるより、集中してプレゼンを聞く姿勢をつくることができます。
本題(ボディ)
本題パートは、より具体的な内容を説明します。参加者が理解しやすいよう、直截的や論理的に説明できるように構成しましょう。文字だけで説明するのではなく、イメージや図表も活用しましょう。
図表を入れる際には、表現方法についてのフレーズを覚えておくのもポイントです。図表の説明表現で使用される、棒グラフ(bar chart)縦軸(vertical axis)などは、日常表現で使う機会はあまりありません。説明できることで説得力が増すため、確認しておきましょう。
また、やりがちな失敗として、記号の使い方に注意しましょう。日本では一般的に良いを表す〇や、悪いを表す×がありますが、万国共通ではありません。概念がない国や逆の意味を持つ国もあります。そのため、”Good”や”No good”など、誤認識を防ぐ表現を使用しましょう。
また、いろいろ資料に盛り込んでしまいたくなりますが、1スライドは1メッセージにおさえておくこともポイントです。1枚のスライドにたくさん伝えたいことを盛り込んでしまい、参加者がどこを見たらよいか分からなくなったり、注意力が散漫にならないように心がけましょう。
締め(コンクルージョン)
締めパートでは、最後にもう一度、今回のプレゼンで説明したかった「結論」の部分をまとめ、聞いてくれた御礼を伝えてプレゼンを終了します。導入パートの概要の内容と類似しますが、本題パートで伝えた部分を要約し、次のアクションが何なのかを共有します。
本題の中で、資料に収まりきらなかった内容は補足資料(Appedix-アペンディックス)として、プレゼン資料本題の後ろに用意しておくと、質疑応答時の説明に使用でき、スムーズです。
英語のプレゼンに使えるフレーズ
発表者はビジネスで使える英語のフレーズを覚えておくことで、実際にプレゼンをする際にも余裕が持てます。ここでは、場面に応じたフレーズを紹介します。
あいさつに使えるフレーズ
時間をとってもらったことに対する御礼の表現には下記があります。
”First of all, thank you for coming here today.”
最初に、本日はお越しいただき、ありがとうございます。
”I’m delighted to be speaking with you today.”
本日お話できること、大変嬉しいです。
プレゼン時間の説明には下記があります。
”My presentation will take about 20 minutes.”
私のプレゼンは、20分間の予定です。
”I’ll try to be finished by 11 AM.”
午前11時までに終わるようにします。
プレゼンの概要説明には下記があります。
”I would like to talk about our new systems. ”
今回はわが社の新システムについてお話させていただきます。
”My presentation is divided into 3 topics.”
今日のプレゼンは3つの項目に分かれています。
プレゼンの本文で使えるフレーズ
各ポイントを説明する流れで使用できるフレーズです。
”First, I’d like to talk about our current situation.”
最初に現在の状況について紹介します。
“And then, I’ll show you the new strategy for next year.”
次に、来年の新規戦略についてお見せします。
プレゼンの中で図表を利用することもあるでしょう。グラフの説明には下記があります。
“Please look at this chart which shows the trend in the sales of our company.”
このグラフを見てください。これはわが社の売上を示すグラフです。
”According to this chart, the sales have remained flat over the last 3 years.”
グラフを見ると、直近3年間売り上げは横ばいです。
プレゼンの締めに使えるフレーズ
結論をまとめる際に、使えるフレーズです。
”I’d like to summarize what I’ve said during today’s presentation.”
今日のプレゼンで申し上げたことをまとめたいと思います。
”Thank you for your time today.”
貴重なお時間をいただきありがとうございます。
質疑応答で使えるフレーズ
質問を受け付ける際に使うフレーズです。
“Do you have any questions or comments?We just have time for a few questions.”
ご質問やご意見はありますか?いくつかの質問にお答えできる時間があります。
また、質疑応答時に参加者の英語が聞き取れないことや答えられないことなどもあるでしょう。その際に使えるフレーズです。
“Sorry, could you say that again please?”
すみません、もう一度おっしゃっていただけますか?
”I’m afraid I’m unable to answer that at the moment. I can get back to you later.”
残念ながら今お答えすることができません。のちほどご連絡します。
プレゼンで使いやすいフレーズ
プレゼンの中での場面で使用しやすいフレーズをまとめます。
”We might still be missing a few people but I’m going to start.”
まだいらしてない方がいますが、始めさせていただきます。
こちらの記事では、ビジネス英語について解説しています。ビジネス英語で使う単語やフレーズ、英語を勉強する前に確認することについても取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
ビジネス英語でよく使う単語とフレーズは?勉強方法もあわせて紹介
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英語でのプレゼンを成功させる秘訣
英語のプレゼンでは、注意しなければならないポイントがさまざまです。必ずしもすべての項目を守る必要はありませんが、最後におさえておきたい成功させる秘訣について紹介します。
興味を引くフレーズを使う
最初の数分がプレゼンを聞いてもらうための勝負になります。参加者の注意を引くために、相手に考えさせたり、投げかけるようなフレーズを使うのもコツのひとつです。たとえば、「〇〇はご存じですか?」「もし〇〇だったらどうしますか?」といったフレーズは、参加者が自分事で考えてくれるために効果的です。
プレゼンの冒頭で興味をもってもらうことができれば、参加者は内容に集中し、プレゼンが有意義なものになるでしょう。
聞き手のニーズを考える
留意しておきたいのが、プレゼンが参加者のニーズを満たすものであるかということです。プレゼンは、情報を伝えることや自社アピールで話題を一方向に投げることに集中してしまいがちです。
参加者は何を期待して時間をとってくれているのか、何が知りたいのかを考え、ニーズに応える内容やデータ、提案を準備しましょう。単に情報を伝えるだけでなく、信頼感が生まれ双方向にとって有益な場にすることができます。
実際に声に出して練習する
プレゼン練習の際、実際に声に出して行うことも大切です。とくに英単語が発音できるか、スムーズに話せるかを確認するためにも声に出しましょう。練習の際には、録音・録画をして確認したり、事前に発表練習の場を設け、同僚や上司からフィードバックをもらうのも効果的です。
また、時間を測って練習してみましょう。既定の時間をオーバーしていないか、各パートにどのくらい時間が使えるかを把握することで、当日安心してプレゼンをすることができます。
結論を最初に示す
英語のプレゼンでは、参加者は最初に要点を知ることで全体像をつかみやすくなり、話に集中しやすくなります。最初に結果や目的を示しましょう。また、発表スライドの中に伝えたいメッセージを明記しておくことで、自身も参加者も理解しやすくなります。
とくに日本人の場合、直截的な表現をすると失礼にあたることをおそれ、あいまいな表現になりがちです。一方で、海外の出席者はその背景となる文化や母国語も異なり、必ずしもあいまいな表現が適切とは限りません。
分かりやすい言葉で話す
参加者のなかには、英語が得意ではない可能性もあります。英語が母国語でない人にとって、難解な単語や複雑な表現は、理解を妨げる原因になります。プレゼンのなかでは、スライド・説明ともにシンプルで分かりやすい言葉を使用しましょう。
また、ビジネスシーンでは専門用語を使用することもあるでしょう。業界の専門用語でも一度は簡単に説明したり、別の言い換えやスライドにも説明内容を用意しておくことが好ましいです。
オンライン英会話で学ぶ
英語のプレゼンを最短で向上させるには、実際に話す機会を増やすことが最も有効です。オンライン英会話の会社は数多くありますが、ビジネスシーンならではの表現や話し方があります。フォーマルであることが信頼感につながるため、ビジネス英語に力を入れている会社を選びましょう。
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まとめ
最初は慣れないかもしれませんが、英語のプレゼンを成功させるコツは、流れを理解し、準備・練習を重ねることです。今回ご紹介した内容を参考に、ポイントをおさえながらプレゼンにのぞみましょう。
各シーンにおける、英語のフレーズを覚えておくことで、余裕を持ってプレゼン発表が可能です。日ごろから意識し、いざというときに自然と出てくるようにしておくとよいでしょう。
また、オンライン英会話を活用するのも成功への近道です。いつでもどこでも学習できるため、多忙な日々との両立も可能です。産経オンライン英会話Plusでは手軽にスマホで英語を学べる学習アプリもあるため、忙しい人にとってはおすすめです。